宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

民主党 地滑り的圧勝の理由
―2009衆議院選挙の裏事情―

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第45回衆議院選挙は、民主党が308議席の絶対的過半数で圧勝しました。
表向きの政治の話はともかく、宝瓶宮占星学からみた理由を書いておきます。
友愛社会の実現に向かう時代の流れと、8月30日投票日の星の動きです。

小泉元首相の信念が生んだ「民主党政権の誕生」

民主党の選挙ポスター

●第1稿 : 2009年8月31日 緊急アップ

このサイトをご覧の皆様であれば、1989年の宝瓶宮時代のビックバンに始まった新しい時代は、世界的な友愛社会の実現へと向かう人類文化の時代であることを、すでにご存じだと思います。
水瓶宮の象意を持つ日本において、今回の選挙がどう関わっているのでしょうか?

《 ついに自民党をぶっ壊した小泉元首相 》

小泉純一郎氏が首相だった当時、「武部勤 元大幹事長を解剖」などにも書いたように、小泉元首相は宝瓶宮時代の流れに沿った一連の政策や動きを展開していたのが不思議でした。
その言動が、あまりにも宝瓶宮時代の流れに沿っていたので、一瞬、宝瓶宮占星学を理解した西洋占星術師がウラにいて、アドバイスをしているのではないか? と訝(いぶか)ったほどです。(笑)
ひるがえって、もし、麻生首相(8月31日現在)に、レーガン元米国大統領のように西洋占星術師がついていたなら、これほどの大惨敗は招かなかったかもしれません。
このことについては最後に触れるとして、小泉元首相の「信念」がなぜ、今回の「民主党政権を誕生」させたのか、宝瓶宮時代の友愛社会実現へ向かう時代の流れから、どういう関係にあるのか触れておきます。

One-Point ◆ 小泉元首相に飯島秘書官がついていたのは当然の事実ですが、西洋占星術師がついていたことはありえません。ではなぜ、宝瓶宮時代の流れに沿った言動を氏が行なえたのかというと、平たくいえば、小泉氏の「見識とカン」なのです。西洋占星術を知らなくても、優れた見識に基づくカンや信念があれば、時代の方向に沿った判断ができ、時の「運勢」に乗れるのです。

レーガン元大統領と占星術師

●東西冷戦時代、ソ連と戦った故レーガン元米国大統領に、ナンシー夫人を介して西洋占星術師がついていたのは、知る人ぞ知る有名な話です。
もっとも、ナンシー夫人自身は、表向き否定しています。
ナンシー夫人は、元女優のジョイス・ジルソン(故人)という西洋占星術師と親しく、彼女は当時、父ブッシュ氏を副大統領に指名するようアドバイスしたといわれています。
欧米では、占星術師のアドバイスを参考にすることも少なくないようです。

《 小泉元首相の信念を理解できなかった党首たち 》

小泉元首相は、「自民党をぶっ壊す!」といって自民党総裁になりました。
痛みを伴う「小泉構造改革」の始まりです。
その小泉構造改革の本丸と位置づけられた郵政民営化を問う2005年夏の衆議院選挙で、郵政民営化に反対する旧自民(守旧派=郵政造反組)は大敗。
小泉率いる新自民党は、300議席に迫る単独過半数の大勝をしたのです。
詳しくは、「2005郵政解散と総選挙」をご一読ください。
これらの事実は、すでに4年以上も前から、いえ「自民党をぶっ壊す」と小泉氏が言った8年半以上も前から、国民は小泉政権誕生以前の森元首相までの自民党や自民党政権のあり方に辟易(へきえき)し、その自民党を内側からぶっ壊して構造改革を行なうであろう小泉氏に期待をよせていたのです。
しかし、今から3年前の2006年9月、小泉首相退陣後、ワキの甘かった安部元首相、郵政造反組を復活させた福田元首相、「自分は郵政民営化に賛成ではなかった」と口を滑らせた麻生首相…。
これら一連の動きは、旧自民党の体質が垣間見えるというだけでなく、小泉改革に一票を投じた多数の国民をないがしろにする、国民の意志に反した行為だったことに気づかなければなりません。
麻生首相は当時、「先の郵政解散選挙で単独過半数の獲得は、小泉元首相ゆえではない」とまで言っていたのです。

One-Point ◆ 国民の意図を勘違いしているのは、国民は決して自民党を支持していたわけではないということです。小泉元首相の出現による改革によって、自民党が変わり、それによって政治が変わることを期待していたのです。しかし、結局、このままでは旧自民党に戻ってしまう、政治は変わらない! と感じたとき、国民の意図に基づく政治を期待して、多くの人々が民主党に投票したのです。

当選した小泉改革派の議員たち

●自民党の中にも、小泉改革を踏襲し、国民に政治を取り戻そうとする改革派の動きはありました。
主なところでは、中川秀直、武部勤、小池百合子、平将明らの各氏です。
自民党の大物たちの多くが小選挙区・比例区とも落選した中で、彼らは小選挙区でこそ敗れましたが、比例区で復活当選しています。
また遅々として改革が進まない自民党を見限って離党した渡辺喜美氏は、「みんなの党」を旗揚げし、同党は江田憲司氏らを含め5人が当選する健闘をみせました。
これらの現象は、時代の流れに伴う「運勢」が味方したように思います。



「国民の…国民のための政治」

●原文の「the people」は、「人民」と訳されることがほとんどです。
しかし、多くの政治(The government)は国家単位で行なわれるために、ここでは「国民」としています。
「人民」という言葉は、民主主義の精神とは真逆に、人権を尊重しない共産主義や社会主義国家などの名称に使用されることが多いため、避けるのが賢明です。
【例】
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、中華人民共和国(中国)、ラオス人民民主共和国、社会主義人民リビア・アラブ国(リビア)など。
《参考》
原文:The government of the people, by the people, for the people.
訳文:国民のための、国民による、国民の所有する政治(=統治)

《 自由民主主義の政治家に必要な人気と見識 》

もう一つ、自民党の勘違いを書いておきます。
小泉首相退陣後、自民党の面々は、なぜ安倍氏を総裁に選び、福田氏を総裁に選び、麻生氏を総裁に選んだのでしょうか?
簡単です。国民の人気を得た小泉首相が郵政解散選挙で大勝したために、国民の人気を取れると考えた人を総裁に選んだのです。
要は選挙目的です。
それが悪いとはいいません。自由民主主義政治においては、人気は必要です。
しかし、彼ら首相が小泉元首相と根本的に違ったのは、その政治力ともいうべきリーダーとしての見識や改革への信念でした。
彼らには当初、人気があったとしても、その見識や政治力や改革への意欲には、多くの人々が疑問を抱かざるをえませんでした。
「教えていただきたい。かわいそうなくらい苦労してるんですよ」とか「あなたとは違うんです」や、「みぞうゆう(未曾有=みぞう)の自然災害…」などは、その一例です。そういう見識や改革への信念もなかったゆえ、国民の人気はもちろん、支持さえも失う結果を招いてしまいました。
国民は、政治に「人気者」を求めているのではありません。
「国民の国民による国民のための政治」(リンカーンのゲティスバーグ演説)を、現代の日本に実現してくれる人を求めているのです。
それが宝瓶宮時代の流れであり原点だからです。
国民の一人ひとりが時代のヒーローであり、時の権力者であり、世界のリーダーとなっていく宝瓶宮時代の運勢を伴う流れが、そこにあるからです。
詳しくは「宝瓶宮時代とライフスタイル」などをご参照ください。
また、小泉氏は、先の郵政解散選挙で、国民の関心を政治に向けさせました。
このことの歴史的意義は大きいのです。
時代の大局が見えない人は、「劇場型政治」だと分析するのはかまいませんが、そう非難したり、「小泉構造改革が生活破綻を招いた」と功罪をいいますが、政治的関心を生んだ小泉氏の時代的功績は評価せざるをえません。
事の仔細はともかく、国民の意識を政治に向けさせ実感させることは宝瓶宮時代の方向性であり、そのことが今回の投票率の高さを招き、民主党政権の誕生に結びついたのです。

One-Point ◆ 民主党政権誕生の是非を問うているのでありません。遠因が小泉氏にあることを書いています。国民が自分たちの手に政治を取り戻すこと、それが「宝瓶宮時代の意識の目覚め」につながっていることに気づかなければなりません。鳩山民主党代表が「友愛」をスローガンに掲げたのも、官僚制度改革を前面に押し出したのも、宝瓶宮時代の流れにそって、見えざる「運勢」を引き寄せることにつながったことは否めません。

ホロスコープ

●2009年8月31日、第45回衆議院選挙の投票日のホロスコープ。
冥王星と月の合(0度)、これを中心としたグランド・クロス(90・90・90・90)、そしてミスティック・レクタングル(二つの調停座相の融合)崩れが変化に拍車をかけています。



解散権は首相の専権事項か?

●法的にいえば、衆議院の解散が首相の「専権事項」という麻生首相の理解は間違いです。
いろいろな解釈がありますが、憲法上は「内閣の助言と承認」を得て行なうことが定められています。
しかし、解散に賛同しない大臣は罷免(クビ)できる人事権を首相は持っているため、実質的には首相に解散権があるということになります。
ただし、「内閣の助言」を得ないで独りよがりに決定したのは、違憲とまではいいませんが、そのレベルの理解しか持っていないということです。

《 自ら8月30日を投票日に決めた不運 》

気づくことは多くありますが、昨日投票が終わったばかりの緊急アップ(2009年8月31日)なので、最後に投票日(8月30日)の星の動きを書いて終わります。
公示三日前の8月15日にアップしておいた「今週の運勢2/天秤宮〜魚宮 No.120」の中の「今週の星の動きを概説」をご覧の皆様であれば、すでにお気づきだと思いますが、投票日は、山羊宮の冥王星、魚宮の天王星、蟹宮の火星、天秤宮の水星がグランド・クロス(90・90・90・90)のアスペクト(座相)を形成していました。
8月30日は、このグランド・クロスの中心となる冥王星に、月までもが合(コンジャンクション=0度)を取り、グランド・クロスに加わったのです。
西洋占星術に詳しい方ならご存じだと思いますが、月は性質面では「感情」、社会的には「子どもや女性」ひいては「国民大衆」を象わします。
冥王星は、性質的には「激情」、現象面では「死と再生」すなわち「大変革」を象わします。ここでは西洋占星術どおりの解釈で充分です。
ここまで書けばご賢察できると思いますが、容易に「国民による大変革」を推測することができるでしょう。
しかし、このグランド・クロスを伴う冥王星と月の合(0度)が、麻生首相にとってどうだったのかまで読まなければ、実際的な解釈ではないのです。
ソーラーサイン・ハウスシステムによる麻生首相のホロスコープ(出生天球図:太陽乙女宮27度)では、何と、このグランド・クロスを伴う冥王星と月は、最下底(正しくは麻生首相の太陽にロウアースクエア)に位置するのです。
冥王星が最下底にあるだけならまだ多様な解釈になりますが、権力変化が中心となったグランド・クロスを形成してしまう時期に、しかも国民大衆を象わす月までもが、最下底に動いたのが8月30日という歴史的な一日(投票日)だったのです。
分かりやすいように、単純に述べれば、ホロスコープの最下底は「運勢の最低期=再出発」を象わします。
もちろん単純にとらえてはいけないのですが、「麻生さん、なぜ、わざわざこの日を投票日に選んだの?」という占星学的な意味を提起しています。
同年7月の東京都議選で自民党大敗の結果を受けて、麻生首相は直ちに「専権事項」だとして衆議院解散を独断し、8月30日が投票日に指定されました。
見識や運勢のない人の独りよがりな決定は、かくのごとしです。

One-Point ◆ いつもながら、最近の政治を巡る星の動きは、なぜここまで現れるのかと不思議なほどです。それは宗教や非現実的な象意を持つかつての双魚宮時代と違って、宝瓶宮時代は現実における友愛社会への移行を促すために、政治や経済などの現実面には強く星の象意が共鳴して働いているからだといえます。


※ご注意:この記述は、特定の政党を評価するものでも否定するものでもありません。
宝瓶宮占星学の立場から、宝瓶宮時代の友愛社会実現に向かう時代の動きの底流を占星学の観点から読み解いて、随時、掲載しているものです。

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