宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

宇宙存在-人の生きる理由
―宇宙胎内システムの連鎖―

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先のお正月プレゼンツ「宝瓶宮時代と宇宙意志」は、時間に関する内容でした。
今回は、宇宙存在をテーマに人の生きる理由について触れてみたいと思います。

◆お正月プレゼンツ◆  宇宙胎内システムと人間の成長

ハッブル宇宙望遠鏡

●第1稿 : 2008年01月05日アップ
◆上の画像をクリックすると、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた宇宙の映像がご覧いただけます。
※FLVファイル 5分10秒
(C) 2007 JARED'S WORLD

ハッブル宇宙望遠鏡

●ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope、略称HST)= 1990年4月24日の打ち上げ以来、地上約600km上空を周回する円筒状の反射式望遠鏡。
長さ13.1メートル、主鏡の直径2.4メートル、重さ11トン。
地上の天文台と違い、大気や天候の悪影響を受けないため、高精度の宇宙画像の撮影が可能。
「膨張宇宙論」を唱えた天文学者エドウィン・ハッブル博士に因んで命名された。


「実学」を目指す宝瓶宮占星学

●宝瓶宮占星学が宇宙に解釈の根拠を置き、人や時代に何らかの示唆を与えようとする「実学」を目指すものであるために、宇宙と人生の根本を明らかにしておかないと、解釈やリーディングの方向が見えてきません。

「宇宙とは何か? 人生とは何か?」
古来からある哲学的命題の一つですが、ハッブル宇宙望遠鏡など、科学の進歩が一つの答えを示唆してくれたようです。

《 宇宙と人生の謎 》

少し大袈裟な表現をします。
宇宙は、基本的に真っ暗闇の空間です。
それは、夜空が暗いことからもご理解できるでしょう。
そこにわずかな光(恒星)があるのですが、基本的に無機質なガスと岩石によってつくられた広大無辺な死の世界が宇宙です。
そんな宇宙の片隅に、なぜ地球のような生命体に満ちた惑星があるのでしょうか?
それだけでなく、大宇宙に比べれば、あまりにも極微な地球上に、人類は何のために生き、生を終えるのでしょうか?
宇宙創成、約100億年に比べれば、わずか80年前後の人生の間に、なぜさまざまな出来事を体験し、喜怒哀楽の感情を味わうのか? ということです。

One-Point ◆ NASAの「HUBBLE-SITE」などでハッブル宇宙望遠鏡がとらえた宇宙映像を見たことがある方なら、宇宙の星々の神秘の姿に驚き、感動すら覚えるかもしれません。科学者たちはその映像から、宇宙存在の謎に迫ろうとしています。

《 太陽系の中心=恒星の一生 》

皆様は太陽のような恒星の一生を知っていますか?
誰も見届けられる人はいませんから、科学者たちが観測や理論によって明らかにした科学的事実を述べてみましょう。
100億年以上も昔に起こったビッグバン以降、大宇宙は今も膨張し続けています。
その片隅で、太陽の10倍近い星が大爆発を起こし(という説もある)、太陽系が生まれました。
46億年ほども昔の話です。
その中心にガスやチリが集まり、原始太陽が生じ、やがて核融合反応が始まって今のような太陽として輝きだしました。
このような恒星は、あるときから膨張を始め、自重に耐えられなくなると急速に収縮して大爆発を起こします。
それらは、再びガスやチリとなって宇宙空間に溜まり、新しい星を形成していきます。
簡単に書きましたが、100億年前後かかる長〜い出来事です。

One-Point ◆ ちなみに、太陽は生後46億年ほどで、ちょうど安定期に入っています。あと数十億年は今のような状態が続き、その後、次第に膨張して地球の軌道近くまで大きくなります。恒星の中では比較的小さい太陽は、爆発はせずに核だけが残って白色矮星に変わるようです。


人類誕生は宇宙空間の奇跡?

●私たちの太陽は、恒星の中でも大きすぎず適切な質量を持ち、一定の宇宙年数を経ているため、安定して輝き続けています。それゆえ、地球環境も安定できるのです。
また、地球の位置や大きさなども、ちょうど自然環境が生じる絶妙な条件を備えています。
そこに生命が誕生し、生態系が生じ、維持できているため、人類は存続できます。
人間(宇宙生命)の存続は、そんな偶然に次ぐ偶然が、過酷な宇宙空間の中に幾重にも重なって生じた奇跡ではないでしょうか?

《 人類の誕生と人間の誕生 》

話は変わって、地球や人の一生はどうなのでしょうか?
原初の地球は、熱く燃えたガスや岩石の塊でした。
それから数十億年をかけて変化し、表面が冷え、地表には今のような自然環境と生態系が整いました。
この間、海に生命が誕生し、ご存知のような生物進化のプロセスを経て、地上に人類が生まれたのです。
同じことが、実は母親の子宮内、つまり胎内で起きています。
子宮内で、精子と卵子が結合して生命が誕生します。
胎児は、羊水の中で守られ、育ち、成長すると、「オギャーッ」と地上に誕生します。
この胎児の成長プロセスが、地球上の生物進化と類似していることは、学校でも習ったのでご存じでしょう。
さて、ここからが本題です。
その前にもう一度、宇宙についておさらいしておきましょう。


地球は人類の子宮であり胎内

地球と胎児

母親の子宮は、生命を生み出し、守り育てるという意味において宇宙と同じです。 同様に地球も、人類を生み出し、守り育てていくという意味において、人類にとっての子宮であり、胎内です。

《 絶妙な太陽系と地球の位置 》

ご退屈かもしれませんが、もう少しお付き合いください。
もし、太陽系が、今も膨張し続ける大宇宙の周辺部にあるとすれば、長く存続できるでしょうか?
周辺部は、常に不安定で、激しく変化していると考えられるため、存続できません。
また、私たちの天の川銀河系は10万光年の広さがあるといいます。
その中心部付近では、引力が強く、星が密集しています。
そのため、変化も大きいのです。
ところが、銀河系の中心付近でも周辺部でもなく、私たちの太陽系は周囲に星が少ない安定した位置にあります。
周囲に不安定な星がない、また飛来してこないというのは、安定できるための条件です。
驚くことに、太陽系における地球の位置も似ています。
金星の位置では太陽に近すぎて、大気や水は発生するどころか、発生しても宇宙空間に蒸発して乾いてしまいます。
といって、太陽から離れすぎては、太陽熱が届かず、トランスサタニアン(天王星、海王星、冥王星)のように、ガスさえ凍る星になってしまいます。
地球付近のみが、地球のように自然環境が生じる唯一の条件位置なのです。

One-Point ◆ 太陽系の星の構成もなかなかです。地球の周回軌道の外側に多くの惑星や、大きな惑星があるため、飛来物から地球を守ってくれるのです。そういった数々の奇跡といえる偶然が重なって人類は存続しています。


宇宙で太陽系は当たり前?

●皆様は太陽系の様相をご存知です。太陽系のような構成が宇宙には当たり前のようにあるとお思いでしょう。しかし、宇宙はもっと多種多様です。
太陽のような恒星は、夜空の星の何億倍もあります。しかし、そこに地球のような星が存続できる条件が整い、そこに生命が誕生して知的生命が存続できるのは、大宇宙といえども奇跡的レアケースのように思います。

《 成長を促す胎内システム 》

これらの事実から、何が分かるのでしょうか?
それは、銀河系も、太陽系も、地球も、人類にとって、母親の子宮や胎内と同じシステムになっているということです。
そこにおいてサブ胎内システムが誕生し、守られ、存続し、成長発展しています。
大宇宙の中に、銀河系が生じました。
銀河系の中には太陽系が生じ、安定した位置にあるからこそ、太陽系は存続できています。
太陽系の中には地球が生じ、絶妙な位置にあるからこそ、紫外線などから生物を守り急激な温度変化を柔らげる大気などの自然環境の生成が可能で、生態系を維持し、公転を続けられます。
その地球上に人類が生まれ、地球環境に守られているからこそ地上に生存し、歴史を刻んでいます。
そして人間は、母親の子宮内に生まれ、胎内で守られて育っていきます。
すべては、宇宙胎内システムにおいて生じ、守られ、育ち、存続しているのです。

One-Point ◆ 人を誕生させる子宮。守り、成長させるための胎内。同じようなシステムが、地球においても、太陽系においても、銀河系においても、また大宇宙にもいえるということです。そこで、生まれ、育ち、守られ、存続し、成長するという共通の事実があるのです。


変化、進化、成長、永続の性質

●肉体を土台にしてのみ、肉体の繁殖と、心の成長が行なわれます。
肉体がなければ、心の成育は難しいのです。肉体の寿命が尽きたのち、心の成長は困難です。
ここで、死後の世界があるとか、ないとか、そういったことを申し上げるつもりはありません。
宇宙存在すべては、変化、進化、成長、永続という性質があるという事実を述べたいのです。

《 肉体を土台にした心の成長 》

では、地上に生を受けた人間の一生はどうでしょうか?
肉体は、食物などの栄養によって子供から大人へと、自然的に成長していきます。
しかし、人間にはもう一つ、成長するものがあります。
それは、心の成長です。
では、心は、何によって成長するのでしょうか?
心は、肉体を土台とした体験によって成長します。
さまざまな出来事によって見識を広め、いろんな経験をとおして喜怒哀楽を感じ悟りを深めていきます。
心の成長には、出来事や体験が必要なのです。
もし、人生に何事にも起こらず、「平穏無事」といえば聞こえはいいのですが、何もない一生であれば、心は成長できるでしょうか?
それでは成長は難しいのです。
わずか80年ほどの人生の時間しかありません。
その間に成長しなければならないので、毀誉褒貶(きよほうへん)、人生にはいろんなことが起こるようになっています。

One-Point ◆ 大宇宙の膨張や、銀河系の創生、太陽系の生成、地球の環境変化などは、その時間を縮めてみれば、進化成長と同じです。すべての存在は、進化・成長・発展し、永続するように定められているようです。


「心」という存在の性質も永続?

●物質である以上、大宇宙も、銀河系も、太陽系も、地球も、人間の肉体も、寿命があります。しかし、物質個体は新しく別の姿に生まれ変わります。
変化、成長、発展、永続が宇宙存在の共通の姿であるために、物質に限らず、すべての存在の背後には、成長と永続の性質が貫かれています。それは心も例外ではありえません。

《 心の成長と永続のための人生 》

人生における数々の出来事が、心の成長のためにあるとご理解いただけますでしょうか?
すべての存在の目的は、進化であり、発展であり、永続です。
心も例外ではありません。
心の成長のために、人は生きています。
さまざまな出来事が起こり、いろんな体験を通して、喜怒哀楽を味わいます。
殺人は、その人の心の成長の機会を奪うという意味において大罪です。
そういった事実を見るとき、人生は何のためにあるのか、人の生きる理由が見えてきませんか?
人間自身も自分の肉体を「胎内」として、その中で守られて心を育て、成長させ、発展させているのです。
何のために?
成長して「胎内」から生まれ出て「永続」していくためです。
ご理解できますか?
そう見ていくと、占星術や占星学における星や座相が、なぜいろいろな出来事と共鳴し、意味を持っているのか。
その解釈やリーディングが、単なる吉凶や、当たる当たらないではなく、どういった方向と目的で行なわなければならないのか見えてきます。
宇宙に根拠を置き、時代や人生に示唆を与えようとする宝瓶宮占星学(新しい西洋占星術)のバックボーンの一つがここにあります。

One-Point ◆ こういった宇宙の事実から、「数理法則」や「存在(配列)法則」といった宝瓶宮占星学の基礎理論が導き出されています。

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