宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

ホロスコープへのアプローチ
―フレームワーク入門3―

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変化する性格や運勢をリーディングするヒント

ホロスコープ・イメージ

●第1稿 : 2006年05月27日アップ
●改訂稿 : 2007年04月18日アップ
●再改訂 : 2008年05月05日アップ


●簡単にいうと、プログレシッド・ホロスコープとトランシッツ・ホロスコープは未来予測、シナストリー・ホロスコープは相性、ホラリー・ホロスコープは質問時間による占断、エレクショナル・ホロスコープは日時を選ぶ手法を指します。

「フレームワーク入門」のまとめです。 ホロスコープのリーディングを行なうための「フレームワーク」ですから、そのヒントを書いておきます。西洋占星術の解釈のノウハウという「木」ばかり追いかけていると、現実社会といった「森」が見えなくなります。

《 ホロスコープ(出生天球図)の成り立ち 》

ご承知のことを、2、3書きます。
西洋占星術はホロスコープを作成して、性格や運勢や出来事などを読み取ります。
未来予測では、ネイタル・ホロスコープに星の動きを書き加えたフログレス法やトランシット法によって現在や将来の出来事を読み取ります。
相性では、二人のホロスコープ(出生天球図)を重ねて読み取ります。
ホロスコープによって個人を占うというのは、双魚宮時代の西洋占星術の功績です。
双魚宮時代以前、白羊宮時代は、国王や国家のための占星学(天体観測)であって、一般個人を占うことはありませんでした。
それが、双魚宮時代の影響が出はじめたあたりから、時の最先端科学だった占星学は、ギリシャの知識層に受け入れられていきました。
医学など古典科学の分野に活用されると同時に、ギリシャ神話や星座と結び付けられ大衆化していったのです。
同時に、一般個人を占うホロスコープがはじまりました。

One-Point ◆ 出生天球図は、正式には「ネイタル・ホロスコープ(Natal Horoscope)」といいます。バース・ホロスコープ、ネイタル・チャート、バースチャートとも。…ですが、日本ではホロスコープといえば、ネイタル・ホロスコープ(出生天球図)を指すくらいポピュラーです。この項を書くにあたって、困るのがこのことです。詳しく、プログレシッド・ホロスコープ、トランシッツ・ホロスコープ、シナストリー・ホロスコープ、ホラリー・ホロスコープ、エレクショナル・ホロスコープ(詳細略)と書き分けたところで、やはりフレームワークの概念とは違うので、あまり意味がありません。

今の価値観とは違う双魚宮時代

●今はもう宝瓶宮時代の影響が大きいので、双魚宮時代の価値観や感性がどういうものであったか、少し分かりにくいかもしれません。
人間の「理想(観念)」を求めた宗教的価値観が中心の社会生活だったとお考えください。
この「理想(観念)」から、個人と社会の「理想(現実)」という価値観による宝瓶宮時代の影響は、宝瓶宮時代のビッグバン(1989-90)の360年ほど前から出はじめました。
現在(2008)はその過渡期。完全に定着するのはもう少し先です。

《 宗教的占星術から現実的占星学へ 》

個人への門戸(もんこ)を開いた西洋占星術ですが、宝瓶宮時代を迎えた今日、さらに発展しなければなりません。
それは、「占い」から「実学」への発展です。
これまでの双魚宮時代は、宗教的な価値観の理想のもとに社会生活を進めてきました。
仏教では「極楽浄土」、儒教では「先王之政(堯・舜、夏殷周の三王朝の政治)」、キリスト教では「天国世界」を人類の輝かしき目標としてきたのです。
双魚宮時代(魚宮)の象意は、夢や幻想、理想や観念を持っているからです。
そのため、双魚宮時代の西洋占星術も同じように、高い規範性(木星の象意)からオカルトチックな「占い」(海王星の象意)へと変化してきたことが理解できるでしょう。
しかし、今後の宝瓶宮時代は、水瓶宮や天王星の象意によって進んでいきます。
個性や自由を標榜する世界的な友愛社会の実現です。「現実の社会(改革)」です。
西洋占星術もオカルトチックな「占い」から、現実の人生に役立つ「実学」を求めていくようになります。
昨今の西洋占星術が、何とか科学的論拠を得ようと模索しているのもそのためです。
しかし、それが「ユング心理学」を論拠にしているのは、魚宮の象意「混乱」や「勘違い」の露呈にほかなりません。

One-Point ◆ 日本では「信教の自由」が保証されていますから、「占い」を信じるのはご自由です。それがユング心理学の適用でもかまいません。人間の心理面のみを占う占星術を「心理占星術」というのであれば、それは「あり」です。しかし、それは双魚宮時代の西洋占星術の究極の姿で、本来の占星学の些細な一分野にすぎないということです。

《 ホロスコープ(出生天球図)以外の影響力 》

占星学を現実の生活に活かそうとするとき、「フレームワーク」という考え方が必要だということを述べています。
実生活における個人の「運勢」は、本人のホロスコープ(出生天球図)一つの問題ではないので、いくらホロスコープ(出生天球図)を正確にリーディングできたとしても限界があります。
生まれた瞬間の過去のホロスコープ(出生天球図)は、「タネ」にすぎないからです。
時代変化という「天候」や、生活環境という「土壌」によって、「タネ」は育ち方が変わるというのが、植物学における常識です。
同様に、個人のホロスコープ(出生天球図)の解読においても、ホロスコープ「タネ」以外に人生に影響をおよぼす要素を考えなければならないということです。
これらを明らかにするのが「フレームワーク」です。
「フレームワーク」は、ホロスコープの作成に必要な三つの要素、「生年月日」「出生場所」「本人」を拡大させたもので、宝瓶宮占星学の基礎理論の一つ「数理法則」から導き出された基本の三軸により成り立っています。
【時間軸】…人類歴史(将来)の方向からのアプローチ。
【空間軸】…人間社会の関係や組織からのアプローチ。
【人間軸】…本人の心の成長度からのアプローチ。

One-Point ◆宝瓶宮占星学-2.自存波仮説/占星学と存在の基礎」という考え方が、「フレームワーク」のベースにあります。宇宙存在すべての根本に「自存波の共鳴作用」があって、すべてが調和的に動いています。その自存波の影響(象意)を星の位置や配置から読み取れるわけですが、人間の心は自存波に近いため、影響を受けることも、また避けることも比較的可能だという事実に基づいています。

星は「自存波」の在りようを教える

●間違えないでいただきたいことは、星が直接人間に影響を与えているのではないということです。
星は「統合的な宇宙意志」(=時間軸)がもたらす「自存波の共鳴作用」によって存在し、かつ予定調和的(誤解なきよう)に動いているのです。
こういった星の存在や動きを知り、正しく読み取る(リーディングする)ことによって、「自存波の共鳴作用」にる人間への影響力の一端を知ることができるということです。分かるかな?

《 人は常に三つの方向から影響を受けている 》

人間、個人の性格や運勢は、その人のホロスコープ(出生天球図)にすべて表われているわけではありません。
生まれてから死ぬまで、一人の人間がずっと同じ性格、同じ運勢のままではないことは、考えれば分かることです。
ふだん穏やかなのに、なぜか最近は、妙に怒りっぽくなっている。逆に、いつもは舌鋒鋭く人を批判しているのに、最近は妙に物分りがよい…。
昔はツイていたのに、今は何かうまくいかない。逆に、昔は良いことがほとんどなかったのに、今は天下を取ったかのようにうまくいく…。
こういうことが人生では、個人差や程度の差こそあれ、よく起こります。
どうしてかというと、
1、現在も刻々と動く星の配置が象わす宇宙意志からの影響=「時間軸」
2、国家や所属する組織など対人関係や家族からの影響=「空間軸」
3.自分自身の心の成長度に伴うコントロールの影響=「人間軸」
この三方向の作用による「自存波の共鳴作用」によって、影響を受けているからです。
そういったことを考慮したアプローチによるリーディングでなければ、現実的な性格や運勢は読み取れないということです。

One-Point ◆ 難しいことを書いていないことはお分かりでしょう。西洋占星術の枝葉末節な解釈のノウハウばかりに心を奪われていると、ちょうど宗教に心酔して信じ込んだのと同じ状態になります。占星学の根幹や現実社会といった大きな森が見えなくなります。プロやアマになるほど?「西洋占星術教」の信者に陥ってしまうようです。

フレームワークの三軸

●フレームワークの三軸
「時間軸」「空間軸」「人間軸」のそれぞれにプラス方向とマイナス方向があります。片側が未来方向の現実世界、もう一方が既存の自存波世界です。

《 三軸からの影響が実際の性格や運勢 》

分かりやすく説明するために図で示しましょう。
宇宙の基礎数3数から構成される三軸があります。
個人をみる場合、交差点に「タネ」となるホロスコープ(出生天球図)を置きます。
出生天球図は、正式にはネイタル・ホロスコープと呼ぶことを先に書きました。
個人でも国家でも出来事でも、ベースとなるチャートを総称してラディカル・ホロスコープと呼びます。
個人の運勢や性格をみる場合、ネイタル・ホロスコープ(出生天球図)がラディカル・ホロスコープになります。
このラディカル・ホロスコープを、
1、現在の星の配置や動き=「時間軸」
2、社会での関係(国策や例えば社長や上司)や夫婦関係=「空間軸」
3、本人の年齢や心の成長度=「人間軸」
三方向からアプローチしたリーディングを行なうのです。
この三軸からの影響で、本人の性格や運勢は変化しているからです。
その度合いは、三軸の影響(自存波)の強さによって変わります。
相性も、お互いのホロスコープ(出生天球図)を重ねてリーディングするだけではなく、出会いの時や、現在や将来の星の動きからも読み解き、またお互いの精神的な成長度を考慮しないと、正しい判断はできません。

One-Point ◆ ここは「フレームワーク」の考え方を紹介する入門編なので、実技に筆はおよびません。一例としては、「近未来予測=基礎編」や「恋愛と結婚の相性」などのページを参考にしてください。三軸からの立体的なリーディングの一端が読み取れるかもしれません。


※次にフレームワークからみた「運勢学」を少し述べておきます。

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