宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

ホロスコープ随感 その12
2つのノード[交点]の読み方
― ドラゴンヘッドとテール ―

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これまでの「ホロスコープ随感」とは異なりますが
ドラゴン・ヘッドとドラゴン・テールについて述べてきます。
一般に「ノード(交点)」と呼ばれているそれです。

基礎理論から見えてくる正しい象意解釈

ホロスコープ

●第1稿 : 2022年 2月20日アップ

現代占星術では、「ノード」(交点)という言葉を使います。

「ノースノード」(昇交点)、「サウスノード」(降交点)というようにです。

別の表現をいたしますと、「ドラゴンヘッド」(龍頭)と「ドラゴンテール」(龍尾)です。

後者はインド占星術(ジョーテッシュ)が用いているものです。

そのせいか、現代占星術では本家の西洋風に「ノード」(交点)という天文学用語をお使いなのかもしれません。が、そこには問題が含まれています。

《 ノード(交点)はいろいろある 》

ノード(交点)の問題点は、「どの天体(星)のノードなのか」ということです。

ノード(node:交点)は天文学用語ですが、太陽と地球以外のすべての天体(星)にあてはまります。

一方、ドラゴンヘッド&ドラゴンテールという場合、地球の衛星の「月」にかぎられます。

ドラゴンヘッド&ドラゴンテールは、太陽の軌道である黄道と、月の軌道の白道が交わる2点で、そこに太陽と月が同時に重なるとき日蝕や月蝕が観測されます。

占い好きでオカルトチックなインド人が、それをドラゴン(龍)が太陽や月を食ったと考えたためです。

One-Point ◆ 太陽と地球以外のすべての天体(星)にあてはまるノード(交点)という表現と、月にしかあはまらないドラゴンヘッド&ドラゴンテールという表現のどちらが適切だと思われますか。以下の文章を読まれて、お好きにご判断ください。


《 昇交点と降交点 》

天文学的なご説明を少ししておきます。

なぜ、それぞれの星にノード(交点)が生じるのかについてです。

太陽系天体(星)は、軌道傾斜角をもちます。

たとえば、太陽の通り道とされる黄道を水平としたとき、それぞれの惑星はいくばくかの角度をとって公転しています。

その惑星の公転面(軌道)が、黄道と2か所の位置で交わるのがノード(交点)です。

惑星や衛星などの天体が、南半球から北半球に抜ける交点は、ノースノード(昇交点)と呼ばれます。

その正反対に、北半球から南半球に通り抜ける交点は、サウスノード(降交点)です。

One-Point ◆ 現代占星学は天文学の用語を流用して、衛星である月の2つの交点をノードと呼称しています。近年の用語なので、当然、古代ギリシャのアストロロジー(通称:古典占星学)にはなかった言葉です。要は現代占星術の用語です。


《 地球の公転が太陽の黄道 》

さて、もう一つのクエスチョンです。

惑星のノード(交点)と、それぞれの惑星を回る衛星のノード(交点)は、基本となる軌道が異なるといえます。

ただし、地球の衛星の月に関しては、地球が太陽の周りを公転している軌道が、そのままいわゆる太陽の通り道とされる黄道なので同じです。

つまり、黄道というのは、地球からみた太陽の通り道であって、実際は地球のほうが太陽の周りを回っていますので、その公転面を水平とした言葉です。

そのため、月の通り道である白道の軌道傾斜角5度は、そのまま黄道に対する傾きをあらわします。

ホロスコープで、太陽系惑星と同列に月が扱われる事由の一つだといえます。

面倒くさいかたは、ご理解しようとされずスルーしてかまいません。

One-Point ◆ 現代占星術的はどちらでもいいんだと存じます。しかし、実学を標榜する宝瓶宮時代の新しいアストロロジー(通称:宝瓶宮占星学)では、宇宙この世界の現実に根差すために、一応はおさえておかなければならないポイントです。


《 定まっていない象意 》

結局、ノード(交点)という呼称は、どの天体(星)のノード(交点)なのかあいまいさが残るので、宝瓶宮占星学ではもちいません。

月にしか当てはまらない「ドラゴンヘッド」と「ドラゴンテール」をもちいます。

ただし、その解釈はインド占星術とは異なります。

また、象意が定まっていない現代占星術とも異なります。

宝瓶宮占星学の「基礎理論」(ホロスコープ理論)から導き出された、ドラゴンヘッドとドラゴンテールそれぞれの解釈(象意)になっています。

なので「宿業」(カルマ)を象わすとか、「人間関係の結合」を象わすといった、何にでも当てはまりそうな神秘系(オカルト系)や不思議系の解釈にはなりません。

One-Point ◆ 古典占星学にはなかった占星点(Astrological Point)なので、古代ギリシャからの伝統と歴史のあるアストロロジー(通称:古典占星学)が用いた「太陽」〜「土星」まで7つの星とは異なり、19世紀後後半に萌芽した現代占星術においては、象意がまだ定まっていないのです。


《 正反対の象意 》

宝瓶宮時代のアストロロジー(通称:宝瓶宮占星学)の象意解釈を、ここで詳しく述べる余地はありません。

なぜなら、「基礎理論」(ホロスコープ理論)からドラゴンヘッド&ドラゴンテールの象意は案外と簡単に導き出すことができますが、ご理解をいただくには、ご説明が長くなりすぎるためです。

なので以下、「実技講座」や「奥義講座」などをご受講されておられるかたは分かると存じますが、ポイントのみを挙げておきます。

1、「月」と「太陽」との象意がかかわっています。

当然ですよね。

太陽の黄道と、月の白道との2つの軌道の交点ですから。

2、同じく「南半球」と「北半球」とがかかわっています。

これも当然です。

結論のみを書けば、北半球に向かうのが「ドラゴンヘッド」の象意で、南半球に向かうのが「ドラゴンテール」の象意です。

One-Point ◆ ホロスコープでは「南」が上ですが、天文学では地図と同じように「北」が上です。なので、北半球に向かうのがノースノード(昇交点)でドラゴンヘッドです。逆に、南半球に向かうのがサウスノード(降交点)でドラゴンテールになっています。それぞれ北半球と南半球に共鳴する象意をもちます。




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