宝瓶星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―

“宇宙波動”と潜在意識その1
[運上げ法3] 
― 「引き寄せの法則」と運勢UP ―

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“信仰”を現代に蘇らせた19世紀の「ポルターガイスト騒動」

墨絵



●第1稿 : 2023年 8月 3日アップ


潜在意識は運勢とどうかかわっているのか?

潜在意識にかかわる「引き寄せの法則」で運勢は好転するのか?

イエス? ノー? それとも…。

お答えはありきたりで申し訳ありませんが、ケース・バイ・ケースです。

逆に申し上げますと「イエス」も「ノー」もどちらも正解です。

「運勢を上げる唯一の方法」第3回は、運勢の正体“宇宙波動”と潜在意識とのかかわりからお伝えいたします。

《 「引き寄せの法則」の発端 》

「引き寄せの法則」の発端は、19世紀の異端的キリスト教です。

当時は、アメリカのフォックス姉妹の家で起きた「ポルターガイスト現象」(ハイズビル事件)によって、霊魂の“実在”が大々的に報道され世界的な心霊ブームが起きました。

美称“近代スピリチュアリズム”です。

そういった心霊ブームの真っ只中での理論なき「現代占星術」のはじまりであり、また「引き寄せの法則」だったのです。

「何のかかわりがあるの?」と思われる方も多いと存じますので、少々わき道にそれますが、なるべく簡便にご説明をさせていただきます。



One-Point ◆ 科学的な思考を身につけた現代人には信じがたいお話ですが。約2,000年前、イエスは十字架上での死後、“復活”によってパウロや弟子たちに“霊魂”や死後の世界の存在を身をもって証明することになりました。

《 クリスチャン・サイエンス 》

『聖書』の記述によれば、十字架から降ろされたイエスの遺体をひきとり、お墓(洞穴)に一時保管しておいたものの、3日後に行くと忽然と消えていて復活したというのです。

生前イエスが説いていた“天の国”や“霊魂”の不滅を復活したイエスを目の当たりにして確信した弟子たちは、早いお話が「死んでも生きる」と死や迫害を恐れずに福音を述べ伝えるミッション(伝道)に進みました。

時は流れて、19世紀中頃、1846年の「海王星」発見から2年後、フォックス姉妹によるポルターガイスト騒動は、イエスの教えである“霊魂”の実在証明となった格好です。

このことは、直後の世界的な新興宗教ブームにつながりました。

それだけでなく、今日にいたる心霊(スピリチュアル)ブームの幕明けです。

また、2,000年前の原理主義的(教条的)な信仰とは異なる近代心理学や近代科学の知見を取り入れた「クリスチャン・サイエンス」にかかわる“潜在意識”と結びついたニューソート・ムーブメント(新思考運動)による「引き寄せの法則」にもつながります。

One-Point ◆ ニューソート運動は心理学(潜在意識)による“世俗的な信仰”が隠れテーマにあって異端的キリスト教とされます。その創始者の一人が「引き寄せの法則」となる『思いは実現する』で知られるプレンティス・マルフォード(1834-1891)です。



《 「求めよ、さらば与えられん」 》

「引き寄せの法則」の“原拠”となった有名な言葉が『新約聖書』にあります。

「求めよ、さらば与えられん。
探せ、そうすれば見出すであろう。
すべて、求めるものは得、探すものは見出すからである。」
      ……『新約聖書』「マタイによる福音書」より簡約

19世紀は、近代物理科学の発展による物質的な工業化社会の真っ只中でした。

「ポルタ―ガイスト騒動」と同じ年に出版されたマルクスらの『共産党宣言』の動機となったように、過度な“資本主義”の風潮に多くの人々も疑問を抱きはじめていたのです。

そこにカウンター・パンチのようにフォックス姉妹のポルターガイスト騒動によって“霊魂”の実在証明が大々的に報道され、近代信仰のリバイバルともいえる世界的な心霊ブームが起きたのです。

ちなみに、“神を科学する”という19世紀の霊媒師ブラヴァッキーによる「神智学協会」も同様で、その占星術支部からアラン・レオの秘境占星術こと、現代の“ホロスコープ占い”(現代西洋占星術)が生まれています。

One-Point ◆ 気づく気づかない、自覚している自覚していないにかかわらず、“ホロスコープ占い”も“引き寄せの法則”も内実は“信仰”です。“良い/悪い”を述べているのではなく“当たらずといえども遠からず”といった疑似科学になっています。

《 イエスと同じ“奇跡”を起こせるか 》

宇宙の秘密を申し上げますと、みじんの疑いもなく信じ込んで本気で言動すると、物理科学では説明できない不思議なことが起こるケースがあります。

ただし、近代物理科学に根拠を置く学校教育で育ち、オールド・メディアの偏向した社会通念にどっぷりと浸かって、我知らずに洗脳されている現代人は、すでに“みじんの疑いもなく信じ込む”ということができなくなっています。

まして、「引き寄せの法則」が正しければ正しいほど、それによって“何かを引き寄せよう”と思った時点で、「自分には引き寄せようとするものを持っていない」ということを無意識に認識していることになりますので、結局、“ない”という状態を引き寄せるといった矛盾に似た状況が起こりかねません。

“引き寄せの法則”や“類友の法則”などにみられる宝瓶宮時代の歴史パラダイム「共鳴関係論」は、たしかに今後の重要な概念ですが、表層の観念や技術的なものではなく「運勢」にもかかわる時空を超越した「宇宙波動エネルギー」が根底にあります。

また“思考は現実化する”や“想いは実現する”また“潜在意識は現実化する”などと修辞されるとき、その現実化に必要なプロセスをすっ飛ばして、一足飛びに訴求表現しています。

注目を惹くため、意図的、はたまた不知ゆえ、それとも思い込みや信心ゆえか存じ上げませんが、現実化のプロセスを除外して『聖書』に記されるイエスの数々の奇跡を、思考や潜在意識を操るだけで誰もが起こせるかのようです。

One-Point ◆ “悪い”とか“不可能”と申し上げているのではありません。最初に書いたとおりケース・バイ・ケースで、「イエス」であり「ノー」です。「基本三数」に伴なう時空を超越した“宇宙波動エネルギー”からみて、そういえるだけです。

※第3回はここまでです。次回は「引き寄せの法則」にもかかわる潜在意識の仕組みやプロセスをもう少し掘り下げてお届けいたします。




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