宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―
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●第1稿 : 2022年 1月30日アップ
皆さまは、宇宙をどのようにイメージされておられますでしょうか。
どんな世界でどのような無限空間なのか?
学校教育やその延長にある新聞、雑誌、テレビなどで取り上げられる物理的な宇宙空間をご認識されておられることと存じます。
それも事実ですが、別の視点からお話してみたいと存じます。
「星」には、秩序があります。
もとい、この表現は誤解されかねませんので言い直します。
「ホロスコープ」には秩序がありますので、ホロスコープでもちいる「星」(太陽系惑星)にも秩序があります。
秩序というのは法則であり、ホロスコープ・リーディングにおける“象意”ともなっています。
正しくは象意の根幹となる「本意」(本当の象意)が、秩序によって形成されています。
One-Point ◆ ご理解しにくいかと存じますが、重要なポイントです。無秩序からは何も生まれません。もし、宇宙や太陽系また地球が無秩序の「系」であれば、大宇宙は約138億年、太陽系は約50億年も維持されることなく、とっくに崩壊しています。
最近はあまり耳にしませんが「エントロピー増大の法則」というのがあります。
エントロピーというのは、乱雑さや無秩序な状態また不規則な方向性などの崩壊状態をあらわします。
なのでエントロピー増大の法則というのは、「ものごと(系)は放っておくと乱雑、無秩序、複雑な方向に向かい、自発的に元に戻ることはない」というものです。
それも一理はあるのですが、実際には、地球の生態系や人体の自然治癒力などのように、宇宙この世界には“復元力”があるのも事実です。
そういった“見えない何らかの力”や“秩序維持作用”が、大宇宙や太陽系の根本にないと宇宙この世界は秩序を保って存続できません。
One-Point ◆ 西洋でキリスト教が社会の主流だった「双魚宮時代」(そうぎょきゅう じだい)においては、そのような力を“創造主”こと神と信仰的かつ抽象的また観念的にとらえたでしょう。それは個々人のご自由なのですが、「宝瓶宮時代」(ほうへいきゅう じだい)は、新しい概念が誕生します。
「占星学的な時代区分」から申し上げますと、これまでの約2,160年間(計算値)続いた双魚宮時代は、人類に“まだ見ぬ理想”を夢見させて、社会の秩序や発展をもたらしてきた時代でした。
宗教による“天国理想”などがそうです。
その一方で、双魚宮時代は、とくに近年においては、“勘違い”や“混迷”(混乱)がともなってきたのも事実です。
だれもが耳にしたことがある一例を挙げますと、“まだ見ぬ理想”と“混乱”の両方をもたらしたマルクス・レーニン主義(広い意味で「共産主義」)もそうです。
そこに、一面の事実はふくまれていますが、根本的な“勘違い”を指摘する識者もいます。
いずれにしても、今後の宝瓶宮時代における人類の進化発展は、双魚宮時代の思想宗教を凌駕していくことになります。
One-Point ◆ 私たちが宇宙に抱いている常識をみても“勘違い”は散見できます。学校教育は現代物理教育といえますが、そこで習った宇宙は「物質宇宙」です。それは事実の一端ですが、個人においては“インナー宇宙”ともいうべき心の中の「精神宇宙」があって、今後、重要になってまいります。
さて、「精神宇宙」につきましては、機会があれば、今後の「宝瓶宮時代を生きる星講座」などでおいおいご紹介していくことになるでしょう。
ここでは「物理宇宙」にたいする“勘違い”を2点、述べておきます。
【無重力の間違い】
宇宙は無重力状態だというのは、勘違いです。
ご存じのかたもいらっしゃるでしょうが、宇宙空間は、大なり小なり重力(引力)またエネルギーで満ちみちています。
私たちが「宇宙は無重力」と勘違いしているのは、地球を周回する「人工衛星」(宇宙船)の中のお話です。
地球の引力に引っ張られて落ちないように、猛スピードで地球上空を回って遠心力を働かせて、一定の高度を保っているのが人工衛星や宇宙船です。
そのため当然、重力(引力)と遠心力のバランスがとれていますので、そこにおいては無重力状態がつくられています。
【宇宙は暗闇という勘違い】
次は、宇宙空間の光についてです。
夜空を見上げると、星や月を除いて真っ暗闇の宇宙なので、宇宙空間には光がないかのように勘違いしやすいのです。
ですが、真空状態でチリや蒸気がないために、光を反射するものがありません。
宇宙空間には、太陽光をはじめ光に満ちみちているのですが、光は無色透明なので反射する物体がないと見えないだけです。
One-Point ◆ 上述は「物理宇宙」の科学的な事実です。まだ見ぬ“理想”と反面の“勘違い”(事実誤認)によって双魚宮時代は大なり小なり、「魚宮」またかつての“支配星”の「木星」や19世紀後半以降に“支配星”となった「海王星」の象意にもとづく「対立二元論」によって、運営維持されてきた時代です。
※注 双魚宮時代また魚宮の“支配星”の任を解かれた「木星」は、「対立二元論」の象意、たとえば“精神面”と“肉体面”を併せもつといった二面性は消滅また弱体化したようです。
さて、双魚宮時代の“支配星”「木星」や「海王星」が象わす空間域と、今後の宝瓶宮時代の共鳴星「天王星」が象わす空間域の違いについてご紹介しておきます。
「木星」は地理的には“海外”、精神的には“学問”(哲学)といった地上レベルの空間域の“遠い世界”の象意をもちます。
地上世界や日常の人間生活を離れることはありません。
そのため、約2,000年以上前に発祥したアストロロジー(通称:古典占星学)は、古代ギリシャ時代の「世界観」(四大元素説)をベースに理論体系化されました。
なぜなら「木星」が当時の「双魚宮」(魚宮)の“支配星”だったからです。
一方、宝瓶宮時代の新しいアストロロジー(通称:宝瓶宮占星学)は、共鳴星「天王星」の象意にもとづいて、宝瓶宮時代の新しい「宇宙観」(数理法則とクオリアル・ワールド)によって理論体系化されています。
One-Point ◆ 新旧アストロロジーは、2,000年前の古い「世界観」をベースとしていたのか、それとも今後の新しい「宇宙観」がベースなのかの違いです。「天王星」は地上も含めて宇宙を象わします。一方、「海王星」は逆に、地上世界や宇宙空間といった現実世界を超越した、茫漠とした神秘的かつ妄想(幻想、勘違い)が含まれる形而上世界を象わします。現代占星術は、この海王星に共鳴します。
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