宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

現実世界と霊識発揚
― 近未来予測 第2部-2 ―

現実世界の「軍事力開発」と見えない世界の「意識の目覚め」

●第1稿 : 2010年12月 1日アップ


マヤ文明

●メキシコ南東部地域に栄えた文明。
双魚宮時代の影響圏に入った紀元前4世紀頃に誕生し、4世紀から9世紀の繁栄をピークに2,000年間ほど続いた。
宝瓶宮時代の影響圏に入った直後の1697年、最後のタヤサルも陥落し、スペイン領となり滅びた。
典型的な双魚宮時代の文明。
彼らのいう「第5の太陽の時代」が終わる2012年には、2月に海王星が魚宮に正式に入宮します。
彼らにとっては終わりでも、人類にとっては新しい時代やディレクションの始まりになります。

21世紀は、「意識の深層世界」にかかわるディレクションの占める割合が大きくなります。
そのため、先に「近未来予測 第2部=意識の深層世界編」をお届けしました。
それをふまえつつ、「近未来予 測第2部=現実世界編」をお届けいたします。

《 20世紀の出来事と21世紀の出来事の違い 》

先の20世紀は、どちらかというと現実の出来事を中心に動いてきました。
二度にわたる世界大戦や、唯物共産主義による世界革命運動、また軍事開発を含む宇宙技術開発が人類歴史上20世紀のトピックスとして記録されることからも、それが分かります。
これらはすべて、宝瓶宮時代の影響圏に入って発見されたトランスサタニアン=冥王星、海王星、天王星の象意に関わる出来事です。
また、エドガー・ケーシーの1998年日本沈没予言や、ノストラダムスの1999年7の月、恐怖の大王が降ってくるといった人類破滅予言などが、おおげさに取り沙汰されたのもそのためです。
これらはすべて現実がどうなる、といった現象面の出来事を予言したものでした。
最近よく聞くマヤ暦が2012年までしかないことを根拠にした人類滅亡説も似たようなものです。
ちなみに、これは双魚宮時代の文明であるマヤ文明が、自らが拠って立つ双魚宮時代が終わることを予見したにすぎません。
すでに「近未来予測 第2部=意識の深層世界編」にてお届けしたとおり、21世紀は見えない意識の深層世界を中心に動いていきます。
それに伴って、現実の出来事が生じてまいります。
このポイントさえご理解いただければ、「近未来予測 第2部」の役目は、ほぼ終えたようなものです。

One-Point ◆ 終末予言は、人類に対する警告としては許容できるとしても、振り込め詐欺や水子商法、また霊感商法などと同様に、人の恐怖心という弱みや生存本能による関心に付け込んだ人騒がせな「悪徳商売」だと考えて差し支えありません。天中殺や大殺界も似たようなもので、西洋占星術のボイドタイム(魔の時間)なども同類です。ありえません。


月のボイドタイム(魔の時間)

●ボイドタイムというのは、惑星が他の惑星や占星点とノーアスペクトの期間をいいます。
月が最も人間の感情を象わすために、月のボイドタイムがよく取り上げられられます。
事の発端は、17世紀の占星術師ウィリアム・リリー。
ホラリー占星術を考案した人です。
月が他の惑星とノーアスペクトの時間帯に、クライアントと話が噛み合いにくいことから「魔の時間」(Void of Course of the Moon)と呼びました。
そういったケースは、個々人のホロスコープや相性によってはありますが、普遍化するのは間違いです。
「○○してはいけない」ということ自体が、成長の機会を奪うことなので、ボイドタイムの教えそのものが「魔」です。
そんな解釈やノウハウはいりません。
なぜなら月の感情は、個々人が超えるべき課題でもあるからです。
◆ウィリアム・リリー(1602-1681)男性。イギリスの占星術師。キリスト教と占星術の融和を試み『キリスト教占星術』(Christian Astrology)を出版。

《 ミューチュアル・リセプションの終わり 》

前振りはこれくらいにして、2回に分けて今後の出来事をご紹介してまいります。
2010年までの星のディレクションは、「近未来予測=基礎編」や「近未来予測」=実際編」をご高覧ください。
ここでは、2011年以降のディレクションを中心にお届けいたします。
そのために、まず少しおさらいをしておきます。
2003年〜2004年以降、天王星が魚宮に入宮することによって、水瓶宮を運行する海王星との間に、ミューチュアル・リセプションが形成されました。
簡単にいえば、「虚と実」が入り混じった社会現象が引き起こされはじめたのです。
「虚構」を「真実」かのように装うオレオレ詐欺などの振り込め詐欺や、70〜80年代の作られた「アイドル=偶像」から、AKB48に代表される自分の「個性」に基づく自己表現による新しい「アイドル」の台頭もその一つです。
古いところでは、アイドルなど著名人と他人のヌードをコラージュしたアイコラがネット上で騒がれたのもこの頃でした。
政治の世界も同様です。
大衆人気を博した小泉首相以降、自民党総裁や新しく政権を担当した民主党代表による総理大臣のほとんどは、虚構ともいえるイメージ先行による選出で、実際には政権担当能力が低いお偉方ばかりでした。
小泉氏はミューチュアル・リセプション以前に首班指名され、旧自民党体制を壊し、郵政改革に道筋をつけましたが、後任が前述のとおりでした。
これらの出来事をもたらした天王星と海王星のミューチュアル・リセプションは、来年2011年3月をもって終わります。

One-Point ◆ 海王星と天王星のミューチュアル・リセプションは、過去の双魚宮時代から新しい宝瓶宮時代への橋渡しをうながすものでした。いわば「露払い」として、宝瓶宮時代への意識の移行をスムーズにするディレクションだったのです。2011年3月からは「宝瓶宮時代の意識の目覚め」がいよいよ待ったなしに本格化してまいります。


ミューチュアル・リセプション

●星とサイン(宮)の共鳴関係によって生じる象意で、「交歓」を意味します。
2つの星が、お互いに相手の共鳴サイン(宮)にあることをミューチュアル・リセプション(Mutual Reception)と呼びます。
お互いの象意が混じり合って現われたり、密接な関係をもって相互に現われます。
見逃しやすい特殊なアスペクト(座相や位相)ですが、案外と重要です。



天王星リーディングの解題

●2010年5月以降、2011年2月まで、木星と天王星の合(コンジャンクション=0度)が続きます。
この合(0度)は、牡羊宮の影響圏である魚宮の最後から牡羊宮にかけて生じています。
占星要素には複数の象意がありますが、牡羊宮を「戦い」ととらえれば、天王星は「最先端技術」、木星は「発展や行動拡大」です。
最先端技術の発展は、即「軍事力開発」につながります。
これは従来の西洋占星術に基づく解釈ですが、旧態依然たる双魚宮時代の共産主義独裁的国家においては、そのまま適用できるものです。
ちなみに、宝瓶宮占星学では、日本をはじめ先進諸国における「宝瓶宮時代の意識の目覚め」になります。

《 宝瓶宮時代の意識の目覚めの本格化 》

何度も書いてきましたが、2009年から「宝瓶宮時代の意識の目覚め」の影響圏に入りました。
それが待ったなしに本格化していくのが2011年からで、約7年間続くディレクションです。
アンテナの高いいわば「感性人間」たちは、無意識のうちにこのことに気づき、先覚的に見えない世界に関わる活動をしています。
見えない世界と潜在意識改革」で触れたとおり、現実世界に先駆けて過去の意識解放を行い、「宝瓶宮時代の意識の目覚め」をうながしているのです。
そういった「感性人間」が多種多様に今後は増えています。
ルル・ラブア師の西洋占星術の書籍の中にも、「この(宝瓶宮)時代には、過去の英知の学問が復活し、今までの一切の思想や観念や宗教、また国籍の差異に影響されない、水晶(クリスタル)のように透明な精神を持った新人類が現われてくる…」と書かれています。
表現に若干のニュアンスの違いはあるものの、世界的な友愛精神に目覚め、そのような新しい意識を持つ人々の出現をこの一文は意味しています。
現実社会においても、「宝瓶宮時代の意識の目覚め」に関わる動きは活発に起きはじめています。2009年に生じた次のような出来事もそうです。
政治の世界においては、
1、自民党の政権失墜
2、民主党政権の誕生
3、みんなの党など改革政党の旗揚げ
司法の分野においては、
4、裁判員制度の開始
5、大阪地検特捜部FD改竄事件 etc.
5、は、2009年に「事件」をデッチあげて2010年に発覚しました。
勘違いしないでいただきたいのは、これらの動きが「宝瓶宮時代の意識の目覚め」に関与するものではあっても、そのものではないということです。
国民の一人ひとりが「宝瓶宮時代の意識に目覚め」ていくことが目的なので、それをうながす事件や出来事として生じていきます。
分かりやすくいえば、反面教師として生じることも多いのです。
これは重要なので意識にテイクノートをすすめいたします。

One-Point ◆ トップクラスの人々のあまりにも行政担当能力や責任のなさに、自分たち国民がしっかりした意識を持たなければならない、と社会に対する責任を自覚していくことが「宝瓶宮時代の意識の目覚め」につながります。政権や行政サイドも口先だけで、「国民のため…」と言っても、主権者の国民をないがしろにする言動や態度は、確実に運勢を失っていきます。


日本の「奇跡」と机上の図式

●世界の自由民主主義と、日本の自由民主主義の成立には、根本的な違いがあります。
まったくの正反対なのです。
イギリス、フランス、アメリカに代表される世界の自由民主主義は、名誉革命を除いて、戦いや軍事力によって手に入れてきました。
さらに国民の自由と権利を侵害するものに対しては、断固として戦い、守ってきたものです。
それが世界の常識であり、当たり前の事実です。
ところが日本は、逆に、戦いや軍事力を放棄し、無条件降伏をすることによって、曲がりなりにも「自由民主主義」を手に入れました。
それによって今日の繁栄を築き、自由を謳歌しているのです。
それゆえ、日本人の無意識世界には、「戦いや軍事力の放棄=自由と繁栄」という机上の図式がインプットされてしまいました。
人類史上ありえない「奇跡」が日本に起きているのです。
しかし、それを可能にしているのは、アメリカの軍事力だという事実は、識者の一致するところです。

《 軍事力開発と配備拡大のディレクション 》

ここでもう一つ、ウラ・ディレクションをご紹介しておきます。
かつてはオモテだったディレクションですが、歴史波動の位相転換によってウラに回ったディレクションです。
「宝瓶宮時代の意識の目覚め」をうながすディレクションは、宝瓶宮時代以前の旧い意識や旧国家体制においては、「軍事力開発」や「配備拡大」として生じます。
民主党へ政権が移った2009年、このディレクションの影響圏に入りましたが、当時の鳩山首相の「友愛幻想」に基づく無責任な発言から、在日米軍の「配備展開」が迷走の途につきました。
沖縄の「普天間基地移設問題」です。
もし彼が、真の友愛とは何か、そこにつながる自由民主主義の新しい意識を正しく持っていたならば、このような問題は起こらなかったのです。
実現不可能な共産主義社会理想と同様に、非現実的な「友愛幻想」を抱いていたために認識を誤まってしまいました。
世界に目をむければ、旧態依然たる国家体制、すなわち専制君主や絶対王政と同様の一党独裁共産主義国においては、このディレクションは「軍事力開発」や「配備拡大」としてもたらされます。
共産党一党独裁の中国は、このディレクションによって、ますます軍事力増強や配備拡大を進めていくことになります。
世襲による王政的共産党一党独裁国家の北朝鮮では、核開発をはじめとする軍事的示威行動をますます図ろうとします。
軍事力を背景にした南シナ海の領有権主張や、このたびの尖閣問題にみる中国の横暴、また北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)島への砲撃といった戦争行為は、その一端にすぎません。
このような軍事力を背景とした横暴に対して、日本の民主党政権には現実認識も対応する政治力もなく、日本を守る最後の頼りは、アメリカしかないのは誰も目にも明らかです。
「宝瓶宮時代の意識の目覚め」のディレクションは、国際社会においては軍事力拡大による脅威と表裏一体になっているのです。
世俗的にみれば、日本が宝瓶宮時代の意識に早く目覚めて、自らの自由を守る意識を持たなければ、他国の軍事力拡大によって、気づけば遅かったということにもなりかねません。

One-Point ◆ 軍事力による脅威は、直接生活に関わるものです。21世紀のディレクションである精神の深化を図るためには、現実の生命の保全が第一です。具体的には、自由民主主義体制を守る意識が、「宝瓶宮時代の意識の目覚め」の大前提になります。


見えない世界の役割

●共産党一党独裁国家は、時代の動きから、自分たちの体制が危ういことを敏感に察知しています。
宝瓶宮時代は、自由と共鳴の波動が高まりますので、無意識のうちに、自分たちの危うさを感じとってしまうのです。
それゆえ、軍事力によって体制維持を図ろうとしているのですが、アメリカを中心とする軍事力に抑制されています。
さらには、日本を中心とする見えない世界の共鳴による覚醒をうながすことによって、中から崩壊していくことになります。



●「霊識」が霊能力やチャネリングなどと異なるのは、知性や悟性や信性など現実の認識を持つことにあります。
いわば宇宙自然意識+霊性が霊識だともいえます。

《 新スピリチュアリズム「霊識」と21世紀ビジョン 》

ここでいう「新スピリチュアリズム」は、19世紀後半に生じた心霊主義とは異なります。
そういったオドロオドロした意味を持たずに、もっと現実の宇宙自然波動や人間の深層意識による覚醒なので、ここからは「霊識」という言葉を使います。
今後の世界を方向づける重要な表現なので、「霊識」の定義を書いておきます。
人は誰でも「意識」を持っています。
その意識は、知性を伴う「知識」によって、物事を判断していくことになります。
しかし、人間の知識は完全ではありません。
より正しく判断していくためには、人間の心理を含む物事の道理を踏まえた悟性を伴う「見識」にまで高めていかなければなりません。
さらには、いくら見識を持っていたとしても、そこに身を捨ててでも世のために物事を成していこうとする信性を伴った「胆識」に至らなければ事を成しえません。
そして、これから重要になってくるのは、胆識に基づく行動だけではなく、深い霊性や精神を伴った「霊識」です。
「霊識」に至れば、現実の事象の奥にある真実を無意識のうちにでも見抜いたり、感応することが可能になります。
時空を超えて、世界の人々と共鳴することができるようになるのです。
21世紀の星の動きからは、「霊識」に向かって意識世界や精神世界を深化させていくディレクションが進んでいきます。
21世紀は始まったばかりですが、今後は「霊識」をうながす現実世界の出来事が生じていくことになります。

One-Point ◆ 意識ある人は悟らなければなりません。全員である必要はないのですが、「霊識」に通じる人が多くなればなるほど、世界は良いほうに動いていきます。すでにお感じだと思いますが、逆にそうでない場合には、逆説的に「霊識」をうながす出来事が起こっていきます。どちらを選択するかは、意識を持った「感性人間」たちがポイントです。




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