宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代のアストロロジー―

“弥助問題”の戦略的背景
[時事解説] 
― 負の戦争と孫子“離間の計” ―

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現代中国の戦略は“孫子の兵法”のパクリ

↑宣教師の奴隷として来た黒人「弥助」

●第1稿 : 2024年 7月21日アップ


「何で弥助が出てこないんだ!」

大ヒットしたハリウッド・ドラマ「SHOGUN 将軍」(真田広之主演)を見た視聴者のある声です。

弥助は織田信長に仕えた黒人で、宣教師の奴隷として日本に来て、信長がもらい受けて取り立てられた人物です。

当時の日本の文化や武士をできるだけ忠実に描きつつも、徳川家康をインスパイアしたオリジナルな歴史ドラマなので、「弥助」は関係がありません。

で、今「弥助問題」が話題になっているようです。


《 「BLM」と「ポリコレ」 》

アメリカで近年「BLM(ブラック・ライブズ・マター)運動」が盛んです。

黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える国際的な積極行動主義のことです。

一種の「ポリティカル・コレクトネス」です。

黒人など特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策などを表わす総称がポリコレで、WASP(ホワイト・アングロ・サクソン・ピューリタン)によって建国された白人の国、いまや移民大国となったアメリカで盛んです。

“立派な政策です”と言いたいところですが、人情や人倫的にはそうなので反対しにくいのですが、実際には、日本にも特有の「人情左翼」がいるように、排除しにくいゆえ、意図的に政治利用される大きな問題が潜んでいます。

One-Point ◆ 「人情左翼」というのは、世の中にそういう言葉があるのかは存じ上げません。が、反アメリカや反権力といった「共産主義思想」を隠して、“戦争反対”“弱者救済”などと人情に訴えてシンパにし、一票を投じさせられる人たちです。



《 オールド・メディアの状況 》

かつて平和を愛した宮崎駿も“人情左翼”なのか左翼からシンパシーをもって受け入れられ歓迎されていました。

ところが、彼がゼロ戦を描いた「風立ちぬ」(2013年)を発表すると、一転、左翼から猛烈なバッシングを受けます。

“戦争称賛”ととられたのでしょう。

アニメの内容はともかく、「ゼロ戦」が登場するだけで共産主義に凝り固まった教条主義者には許せなかったようです。

「ポリコレ」や「BLM」も同じです。

アメリカでは、左翼マスコミがごく当然であるかのように盛んに取り上げるため、なかば定着している感があります。

ウラでアメリカ資本に牛耳られている日本のマスコミも他人事ではない現状にあるため、ご注意が必要です。


●作者不詳「相撲遊楽図屏風」17世紀初頭。黒人「弥助」と相撲を取るのは風貌からみて信長と思われる。

One-Point ◆ 安倍氏を裏切った岸田政権や稲田議員が「LGBT」を推し進めたのも同じ構造です。良識的に判断できるネット民をメインに、気づいている人は多いのですが、テレビなどオールド・メディアに感化されて気づけないでいる人は少なくないようです。



《 「SHOGUN 将軍」と“弥助” 》

はい、ということで本題です。

なかば定着している「ポリコレ」「BLM」「LGBT」は、“コールド・ウォー”「負の戦争」の“タマ”(弾)です。

ディズニーは名作の主人公を「黒人」に変えた映画製作を行なっており、同じディズニー作品ですが「SHOGUN 将軍」は“日本文化”や本物の“武士”に忠実であることを条件として制作され大ヒットしたものです。

そこに「なぜ黒人(弥助)が出てこないのか?」

何言ってんの、史実にインスパイアされた歴史ドラマではあるものの、信長が出てこないのに「弥助」が出てくる必要性は皆無です。

良かった。

One-Point ◆ 今年2024年の初頭に連続して放映された「SHOGUN 将軍」を全話、見ました。地震が描かれていたり、日本人の忠義など奉公が描かれていたり、つくられた観念的なポリコレやBLMまたLGBTではなく“リアリティー”がありました。



《 孫子の「離間の計」 》

なぜ、本来は白人の国ながら移民大国のアメリカで、ポリコレやBLMまたLGBTが取り沙汰されるのでしょうか。

良心的だから。NO!

ピューリタン(プロテスタント:キリスト教)の国だから。NO!

お答えは、どの国や組織でも、強国で武力ではかなわなくても、内部からの崩壊には弱いという事実があるためです。

要は、敵国に勝つには、内部分裂を二重三重に謀り、対立を煽ればいいのです。

トランプの共和党にはバイデンの民主党を応援して激しく対立させ、白人全体に対しては黒人を応援して対立させ、男性に対しては女性を応援して分裂させ、国力を分断し、歴史的に時間がかかっても、100年の計をもって相手を弱めていけば、いつかは“勝機”が訪れます。

アメリカ国民が気づかないように“善意”や“人倫”や“利益”をちらつかせながら、対立をあおり、仕掛けていけば、漸次、国が乱れ分裂し国力が衰退していきます。

One-Point ◆ 有名な孫子の兵法でいう「離間の計」です。自分たちがオモテに出て戦うことなく、敵国の内部どうしを戦わせて離間させ、弱ったところを、ときをみて外からも攻撃を仕掛ければ、漁夫の利を得るかのように勝てる作戦です。



《 国家戦略からみた“嫌韓感情” 》

今どき経済的な疲弊や犠牲が大きいドンパチを伴なう戦争は、よっぽどのひっ迫した事態にでも陥らないと、誰もしたくはありません。

白人と黒人が対立し、お互いに潰し合えば、そこで“漁夫の利”を得るのは、アジア黄色人種です。

名誉白人とされる日本人は黄色人種ですが、アメリカの後ろ盾がなくなれば潰すのはカンタンとでも考えているのでしょう。

もっとも、日本国内においても、アメリカとは別の方法で対日攻略が進められています。

それはそれで見抜いて対処しなければならず、大きくいえば「日米韓」を分断させることです。

韓国に対しては、先の文在寅前大統領のときに「反日」を進め、日韓分断に大成功しています。

その残滓があって、日本国内に「嫌韓感情」が残っているのは否めません。

それはそれで仕方ありませんが、国家戦略としてみると“嫌韓感情”に流されて、今後のさらなる「分断工作」に手を貸すことにならないように、ご注意されることも必要です。

One-Point ◆ アストロロジカルにみれば“分水嶺”のピークの今年2024年です。選択は個々人の自由なご判断に任されているときです。“宇宙波動”的にいえば、もはや「対立二元論」は時代の運勢を失い、社会的にもホロスコープ的にも「共鳴関係論」の時代がはじまっています。






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