宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

ホロスコープ・リーディング
基礎から学ぶホロスコープ
第8回:十大惑星と基本3数(前編)

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十大惑星(メイン・プラネット)の基本象意と宇宙のリズム

ホロスコープをリーディングしようとするとき、何といっても星の象意を正しく知ることは重要です。
一つの星は複数の象意を持ちますが、基本となる象意がそこにはあるのです。ここではそのヒントを、「数理法則」の基本3数からお届けいたします。

太陽系惑星


●第1稿 : 2010年10月31日アップ

《 物理学から占星学へ 》

先々回の基礎から学ぶホロスコープ、「第6回:基本3数による構成」にてお届けしたとおり、この宇宙やホロスコープは、基本3数によって構成されています。
さらにいえばホロスコープは、基本3数の立体的な3数展開による12数によって構成されています。
このときの12数は、13数を含むことになるのですが、今回の本旨ではないので、ここでは触れないでおきます。
ここでご紹介するのは、3種類の占星要素の中で、唯一、実体を持つ星もまた、基本3数によって構成されているということです。
すでに「レクチャールーム(要ID&パスワード)」でも、未来予測からみた星の基本3数をお届けしてきました。
ここでは、未来予測リーディングではなく、個人のリーディングからみた基本3数をご紹介いたします。
ちなみに、「基本3数」というのは、宝瓶宮占星学の基礎理論の一つ「数理法則」のベースとなる宇宙の基本的な構成要素です。
簡単にいうと、ホロスコープは12数によって構成されていますが、その基本は3数であるということです。

One-Point ◆ 物理学では、世界は「時間」と「空間」によって成り立っているとされています。それは「物理」という限られた分野でのお話です。実際には、「時間」と「空間」と「人間(関係)」によって宇宙世界は成り立っています。物理学では無視されている見えない世界に関わるもう一つの要素、「人間(関係)」が広く人類全般の分野にわたって扱う占星学のホロスコープ理解においては、必要です。


●観念と実際の展開は異なる

いまさら念を押すこともありませんが、理論と実際の相違は、よく見られることです。
もっと平たくいえば、頭で考えたことと、実際の出来事とは、少なからず違ってくる、ということのほうが必然です。
むしろ、考えどおりに進んだことのほうが偶然なのです。
それは、この世界が「ゆらぎ」と、二つと同じものがない「個体」とから成り立っているためです。
それらが千変万化(せんぺんばんか)の関係性をもって進化、進展しているために、いつまでも過去と同じということはありえません。

《 「ゆらぎ」と「個体」による実際の展開 》

皆様もご存じのとおり、ホロスコープの占星要素は、サイン(宮)、ハウス(室)、星そしてアスペクト(位相や座相)の3種類です。
え? 4つあります?
書き直します。
サイン、ハウス、星(アスペクト)の3種類です。
12数が13数を含むのと同じように、3数は4数を含みます。6数は7数を含みます。
観念的な理論では、3は3、6は6、12は12です。
しかし、理論が現実に展開される際には、+アルファが何かしら加わります。
とくに数学は、観念的な要素が強いので、公式というのは理論で考えられますが、実際の状況では+アルファや「ゆらぎ」があるために、誤差が生じます。
一例を簡単に書きます。
リンゴ1個+リンゴ1個は、リンゴ2個です。
これは数学では正解です。
しかし、現実では厳密なお話ですが、ありえません。
実際には、すべての存在は「個体」なので、まったく同じ質量や形質のリンゴは存在しないのです。どちらかを「1」とした場合、もう一方は「ほぼ1」です。
場合によっては、倍近い質量を持っていれば、質量でみると「ほぼ2」に相当していることになります。
ホロスコープ・リーディングにおいても同様ですが、理論や法則と、実際の現実とは、一部であっても展開が異なって生じるというのが現実です。

One-Point ◆ サイン(宮)やハウス(室)のように、実体を持たない観念的な占星要素なら話は別ですが、それらと違って星(十大惑星)は、実体を持った占星要素というのが最大の特徴です。それゆえ象意の適応には、ケース・バイ・ケースによる応用展開が生じます。

《 最も信頼できる星とアスペクト 》

話題は変わりますが、西洋占星術を学びはじめたのは、10代後半からです。
「自分は、どういう人間なのか?」をズルして、手短に知りたかったからです。
当時、数ある「占い」の中から、最も自分を言い当てていた西洋占星術を選びました。
しかし、どの西洋占星術本やテキストを読んでも、サイン(宮)、特にハウス(室)の解釈には信頼がおけませんでした。
現実とはかけ離れていたので、ずっと疑問に感じていたのです。
今や古典的名著となった『占星学の見方』(ルル・ラブア著)が、当時は信頼がおける市販のテキストだったのですが、どの西洋占星術本を読んでも同様でした。
20代に友人や知人から相性などの鑑定をよく頼まれたのですが、当時は出生時間が分からない人が多かったのです。
必然的に、出生時間が分からなくても、またハウスシステムによってハウス(室)が多少ズレたとしても関係なく、最も確実な星やアスペクトを主に使って相性判断や、性格判断をして精度を高めました。
鑑定結果はメモにして渡しましたので、結婚後に再度読まれた方からは、「あれ、当たってる」とよく言われました。
宝瓶宮占星学理論を確立した今では、本質的なサイン(宮)の解釈やハウス(室)の解釈が可能になったために、今では信頼をおかないということはありません。
もちろん、星とアスペクトの解釈も同様です。
星は実体を持つゆえに、占星要素の中でも最も重要な象意を持つことに変わりはありません。
ここでは、ホロスコープで用いる十大惑星(メイン・プラネット)に関わる基本3数をご紹介いたします。

One-Point ◆ 西洋占星術のハウス(室)解釈が、拡大解釈や誇大解釈に陥っていることは、「西洋占星術のハウス解釈」でも書いたとおりです。「占い」として使用するには都合がよい分け方ですが、必ずしも実際に当てはまらないのでは、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の出たとこ勝負と似たようなものです。それは、占星学の最大の特徴である「実星」によってみるという現実への適応性を無くしてしまいます。

《 十大惑星の基本3数 》

十大惑星(メイン・プラネット)を、未来予測リーディングではなく、個人リーディングの観点から基本3数に当てはめると、下図のようになります。


十大惑星の基本3数


●3数「人間(関係)」の意味

「時間」という言葉は、時と時の間(あいだ)から生じます。
「空間」という言葉は、モノとモノの間に生じます。
瞬間や単一では、時間や空間が生まれません。
同じように「人間」という言葉は、ここでは「にんげん」ではなく、人と人の間という意味を持たせています。
「社員の間で…」といえば、会社内での関係性をさします。
「人と人の間で…」という意味で、広く人間世界における関係性を表わしているのが、ここでいう「人間」です。
間(あいだ)というのは、ある集合や範囲をさす意味をも、持つからです。

One-Point ◆ 占星学からみた星の象意配置は、上側の図のように宇宙のリズム(波動)によってサインカーブ(正弦曲線)描き、そのポイントに星が位置します。下側の表は、それを分かりやすくしたものです。
土星と天王星の間には、地球の次元アップを象わす第二の地球が位置します。詳しい説明は省略しますが、天王星の象意にふさわしく、そこで宇宙レベルへの転換が生じ、人類は宝瓶宮時代を迎えています。

簡単にご説明します。
ホロスコープは、個人や人類を意味する「地球」を中心とします。
図中で、丸に十字の記号(薩摩藩の家紋と同じ)が、それです。
ホロスコープでは、この地球に代わって衛星の「月」をもって表示します。
個人リーディングでは、この「月(地球)」を境に、金星、水星、太陽が、基本3数のうち1数にあたる「意志」グループになります。
「意志」は、人間の内面に生じるものなので、地球の内惑星の星たちによって構成されるのは当然です。
占星学でも同様に、これら3つの星は、個人の内面性を表わす象意を持ちます。
これらの星たちの本意(核となる本当の象意)ということです。
ちなみに、地球の代身である「月」は、地球を周回して位置的に内惑星側にも外惑星側にもなるために、内面の「感受性」と、外面の「感情の発現(また生体)」といった象意の二面性を持ちます。
月の共鳴サイン(宮)である蟹宮にも、類似の二面性があることを知れば、ご理解が進むでしょう。蟹宮のシンボル・マークも同様です。
詳細は後日アップ予定の「レクチャールーム(要ID&パスワード)」に譲ります。

One-Point ◆ 宇宙太陽系や星たちの存在様相は、そのまま占星学上の象意と重なることを宝瓶宮占星学では、「配列法則」によって提示しています。たとえば、人相や手相などが、その人の性格や運勢を象わす側面があるように、宇宙太陽系や星たちの存在様相(実相)は、そのまま占星学上の星の象意と重なっているということです。


●第2外惑星は「宇宙意志」?

ちなみに、今後の人類歴史の動向といった未来予測リーディングからみたときに、天王星、海王星、冥王星のトランス・サタニアン(土星外惑星)は、、基本3数のうち1数の「意志」グループになります。
これは「レクチャールーム(要ID&パスワード)」で、すでに述べておいたとおりです。
このときの「意志」は、個人の意志ではなく、宇宙に摂理をもたらす「宇宙意志」になります。

《 外惑星は対外的な象意を持つ 》

次です。
地球を境に、第1外惑星にあたる火星、木星、土星は、基本3数のうち2数にあたる「実体」のグループです。
「実体」グループは、個人が行動し、展開し、現実化していく、対外的な実体面を象わしています。
それが火星や木星や土星の本意(核となる基本的な象意)だということです。
西洋占星術をご存じの方なら、これら3つの星のそれぞれの象意をご存じだと思います。書いている意味を簡単にご理解できるのではないでしょうか。
対外的に身近な社会レベルで現れる状態を意味し、単独で世界全体にまで象意が及ぶことはありません。
ここまでが古典占星術で使われてきた7つの星たちです。
古典占星術の時代は、ここまでの星の象意によって社会が営まれてきました。
実際、海洋によって隔てられた独自の地域国家社会が、15世紀中頃からの大航海時代によって世界規模での植民地化が徐々に進み、世界規模での国際的な関係性を持つようになっていくのは、その後、17世紀になった大航海時代後期あたりからです。
そういったグローバルな世界になると、もはや土星までの象意では適応できません。
近未来予測=基礎編」や「宝瓶宮時代の根拠」で述べたように、1630年頃から宝瓶宮時代の影響圏に入りますが、この17世紀には天王星が観測されはじめ、ついに18世紀末、1787年に惑星であることが発見されます。
人類は占星学的にも新しい世界的な時代へと進みはじめたのです。
天王星をはじめ、トランス・サタニアン(土星外惑星)と呼ばれる海王星、冥王星の第2外惑星は、基本3数のうち3数にあたる「関係」グループの星たちです。
人類全体の関係性を象わすこれらの星たちは、国家社会を超えたグローバルな象意を持ちます。
に、とどまらず、地球をも超えて、宇宙にも足を伸ばす時代であることを意味します。
さらには、物質存在世界を超えて、見えない世界との関係性をも象わします。
宝瓶宮時代は、世界的な現実の友愛社会を築くために、スピリチュアルはいうにおよばず、意識などの見えない共鳴関係の世界に、人類は今後、漸次、歩を進めていくことになります。

One-Point ◆ 宝瓶宮時代の影響圏に入って発見されたこれら3数「関係」グループの星たちは、最も宝瓶宮時代の動向を象わすことになります。天王星、海王星、冥王星の象意を正しく知ることは、今後の占星学に欠かせないものです。インターネット(ワールド・ワイド・ウェブ)などの発達によって、個人と世界が直接的な関係を築いていくようになる社会では、個人の運勢リーディングには世界的な変化が関わるようになっていきます。


※今回はここまでです。次回は星の基本3数(後編)残り2つをご紹介いたします。



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