宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

ホロスコープ・リーディング
基礎から学ぶホロスコープ
第9回:十大惑星と基本3数(後編)

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「基本3数」の3段階プロセス展開による星の基本象意

西洋占星術で使われている星の象意は、どこから生じたのでしょうか?
権威ある占星術師や占星学研究者が書いているから…、教えられた象意によって占断すれば当たる確率が高いから…、案外、そう信じているだけで、誰も根拠を見出せないでいるようです。

太陽系惑星


●第1稿 : 2010年11月30日アップ

《 宇宙すべては「基本3数」展開 》

現在の西洋占星術は、哲学でも科学でもなく、どこまで当たるか分からない「占い」です。
誰が何と言おうと、どんなに科学を装おうと、オカルトチックな神秘占星術であり、秘教占星術です。
少なくともルル・ラブア師は、ご自分の占星術がその流れを汲むものであることを正直に認めていました。
ひるがえって、もっともらしい占星術用語を使い、いかに知的に科学性を装おうと、「星の象意は、どこから生じたのか?」に科学的な論理をもって答えられる人は、まずいないようです。
そればかりか、ユング心理学などを星の象意の位置づけに持ち出すにあたっては、「では人間心理から星の象意が生じたの?」と突っ込みたくもなります。
星は、人間が存在する以前からあるのはご存じのとおりです。
星の象意の根拠は、間違いなく宇宙にあります。
宇宙が成り立っている基本法則や、太陽系の星々の存在様相などによって、時計の短針、長針、秒針などといったように、星は意味を分与されています。
この宇宙はシンプルです。
原則はシンプルで、実際は複雑な展開による多様性によって運営されています。
宇宙の原則は「基本3数」による展開です。
太陽系も、地球も、またそこに生活する人間の営為も例外ではありません。
それゆえ、星の象意も基本3数に区分されます。

One-Point ◆ 現在の西洋占星術の星の象意は、古代オリエント占星学をベースに、古代ギリシャ哲学によって原則的に位置づけられました。その後、双魚宮時代の優れたインスピレーションや実際的な検証によって、人智を超えて今日のように定まってきました。それでも象意に解釈のブレが生じるのは、正しい理論を見出せないからです。


《 失われた古代ギリシャの基礎理論 》

宇宙・太陽系の星の動きを、平面上の図形に写し取ったホロスコープも、「基本3数」に基づく展開によって成り立っています。
ホロスコープを構成するサイン(宮)やハウス(室)も、実体を持つ唯一の占星要素である十大惑星(メインプラネット)も、同様です。
西洋占星術の前身、初期の古典占星術には、ギリシャ哲学の世界観に基づく基礎理論と呼べるものがありました。
案外といいところをついていたのですが、どうしても当たらない部分があるために、後年、さまざまな解釈があれやこれやと付加され、フランケンシュタインのようなツギハギだらけの複雑怪奇な解釈になってしまいました。
アラン・レオらは、古典占星術から枝葉末節の複雑怪奇な解釈を切り捨て、エッセンスのみを取り出して単純明快にしました。
それが19世紀末に復活した今日の西洋占星術であり、広く一般への普及を可能にしたのです。
しかし、古典占星術にあった基礎理論までもバッサリと切り捨ててしまったために、西洋占星術はバックボーンのないオカルトチックな占い、秘教占星術に陥ったのです。

One-Point ◆ 近年ではハーモニクスやハーフサム、サビアンなど、現代風の解釈手法が出てきましたが、バックボーンとなる基礎理論がないまま、いくら解釈を付加しても、再びフランケンシュタイン化をうながすだけで、見苦しいかぎりです。結局それらは「13星座占い」と同様の亜流にすぎません。

《 基本ソフトOSにインストールせよ 》

現代の西洋占星術は、根幹となる基礎理論から再構築しなければ、もはや立ち行かなくなっています。
なぜなら、時代の根本波動が変わったからです。
西洋占星術を新しい時代の土壌に根っこから移植して、今後の現実社会に適応できる実学として再構築していかなければなりません。
「新しい時代」というのは、1989年に始まった人類歴史の新しいパラダイムに基づく「宝瓶宮時代」です。
西洋占星術が育まれた双魚宮時代と、新しく始まった宝瓶宮時代とでは、人類歴史のパラダイムが根本から異なります。
新しい時代に適応していくためには、西洋占星術もパラダイム・シフトをしなければなりません。
パソコンでいえば、基本ソフトのOS(オペレーション・システム)が、ウインドウズ95とウインドウズ7ほど違うばかりではなく、マックとウインドウズほど根本が異なるために、いくらアプリケーション・ソフトをバージョンアップしても動きません。
時代のOSが変われば結局、西洋占星術も新しいアプリケーション・ソフトに変えることが必要なのです。
新しい時代の「土壌」のポイントを書けば、世界は対立ではなく、すべて共鳴によって成り立っているという「共鳴関係論」です。
さらにいえば、その根本にある宇宙の「基本3数」です。

One-Point ◆ 皆様が信じても信じなくてもかまいません。実際にどうなのか、過去のこだわりを捨てて検証していただければよいのです。それで従来どおり西洋占星術を信じるというのであれば、「信教の自由」と同様に、保障された権利であり、皆様の自由です。

《 基本3数の3段階プロセス展開 》

第8回:十大惑星と基本3数(前編)」でお伝えしたとおり、十大惑星(メインプラネット)は、「基本3数」に基づく本意(基本となる象意)を持ちまます。
単純に3分類されるということではなく、宇宙やホロスコープは、基本3数の3段階プロセスによる12数(13数)によって象意展開されているために、タテ・ヨコ・奥行きといった3次元の基本3数によって成り立っています。
先回は、大分類ともいえる基本3数をお届けいたしましので、今回は残り2つをお届けいたします。先回と同じ図表を下に再掲しておきます。


十大惑星の基本3数

One-Point ◆ ホロスコープは、地球が中心です。地球の代身である月を中心に、9つの惑星を波長のポイントに置いてタテに3区分します。内惑星である太陽、水星、金星は、基本3数の1数にあたる「意志」グループで、個々人の内面にある象意を象わします。次の第1外惑星である火星、木星、土星は、2数にあたる「実体」グループで、個々人の外面に現われる行為面を象わします。最後の第2外惑星(トランス・サタニアン)である天王星、海王星、冥王星は、3数にあたる「関係」グループで、広く社会や世界面、また運勢面を象わします。
※これは個人リーディングからみた基本3数展開です。レクチャールーム(要ID&パスワード)に掲載したものは、社会や世界など未来予測リーディングからみた基本3数展開です。


「星の語る言葉」を理解し、翻訳

●ホロスコープ・リーディングは、「星の語る言葉」を読み取るものです。
それを第三者に伝えようとする場合、正しく伝わる日本語に翻訳しなければなりません。
ここに西洋占星術師の課題があります。
仮に、ホロスコープ・リーディングを正しくできたとしても、西洋占星術は優れた翻訳者であることが必要なのです。
最初から日本語や英語に翻訳された言葉でもって星を読むと、解釈がズレたり、解釈の幅が狭まります。
まず本来の原語である「星の語る言葉」でもって読み取り、それを人の言葉に翻訳する作業をすることになります。

《 波長のヨコ位置による分類 》

いわば中分類となる基本3数は、波長のポイントに基づいてヨコに3区分します。
この区分で波長の山に位置する太陽、火星、冥王星の3つの星は、1数にあたる「意志」グループです。
これらの星は、3種の「エネルギー」を象わします。
簡単に書くと、太陽は「生命エネルギー」です。
生命体はすべからくこのエネルギーを持ち、生きる目的や方向性といったベクトルをそれぞれに内包します。
火星は、行動を生み出す「衝動エネルギー」です。
火星が、周囲を顧みない言動や戦い、また性を象わすのはそのためです。
冥王星は、宇宙の「根源エネルギー」を象わします。
皆様にご同意いただけるかどうかはともかく、宇宙意志の代身となる象意を持つのが冥王星です。
奥深い宇宙の深層を象わし、「+」と「−」の両極を一つに併せ持ちます。
時期がきましたら、もっと相応しい正確な表現でお伝えいたします。
次に、波長が+や−に入れ替わる中間に位置する水星、木星、海王星の3つの星は、3数にあたる「関係」グループです。二面性や他との関係をうながします。
簡単にいうと、水星は知識や他者とのコミュニケーションといった精神面の関係を、木星はさまざまな体験や出来事といった行動面の関係を、海王星は霊性や霊界、またビジョンなど見えない世界との関係を象わします。
疑問に思われる方は、これらの星が共鳴するサイン(宮)をお考えください。
西洋占星術では、これらの星が「柔軟宮(Mutable Sign=ミュータブル・サイン)」または「変通宮(Common Sign=コモン・サイン)」と呼ばれる双子宮、乙女宮、射手宮、魚宮の共鳴星(西洋占星術では「支配星」)であることを知れば、簡単にご納得できると思います。

One-Point ◆ 理論は1数→2数→3数と順番です。それゆえ実体を持たない占星要素であるサイン(宮)やハウス(室)は、この順番で展開されます。しかし、理論と実際は、ゆらぎや個体差による多様性を含めて、必ずしも理論どおりの展開とはかぎりません。実体を持つ唯一の占星要素である惑星も同様で、中分類である2数の「実体」においては、中間が「関係」を象わします。


《 星自体の基本3数による象意 》

次に、波長の谷に位置する金星、土星、天王星の3つの星は、2数にあたる「実体」グループで、最も現実にかかわる星たちです。
簡単にいうと、1数の「意志」グループのエネルギーが、目的とする現実を象わす星たちとお考えいただいてかまいません。
ちなみに、「金星が実体?」と疑問に持つ方がいらっしゃるかもしれません。
理論のみ書いておきます。
金星は、いわば大分類の基本3数では、個人の内面にあたる「意志」グループに属します。
それゆえ「意志」グループにおける「実体」という意味の象意を持つということです。
詳しい象意のご説明は、分量もあり、省略させていただきます。
最後に、小分類ともいえる基本3数をご紹介して終わらせていただきます。
あまり詳しく書いても、信じる人は信じるし、信じない人は信じないし、理解できる人は理解するので、概要のみお伝えします。
皆様が直感や感性に基づいて、ご自由にご判断していただければよいのです。
3つめの基本3数による象意は、十大惑星(メインプラネット)それぞれの星が基本3数に基づく3つの象意を持っているということです。
この世の存在すべては、基本3数によって存在しないものはありませんから、それぞれの個体が3つの象意を一体的に持っているのは当然です。
たとえば、月なら月自体に、1数の「意志」、2数の「実体」、3数の「関係」に相当する3つの本意を一体的に持っているということです。
月にとって基本となる根本の本意は、月がヨコ軸の中間位置、3数の「関係」グループに属していることから、他者との関係である3数に相当する「感受性」が中心の象意になります。
それ以外に、1数にあたる「意志」に属する「感情」や、2数にあたる「実体」に属する生理現象など「生体」に関わる象意というように、3つの象意を一体的に月は持っています。
他の星も同様です。

One-Point ◆ ここですべてをご説明することはできません。星の象意が単なる偶然やあてずっぽうではなく、宇宙の存在様相や基本3数展開といった、宇宙の法則に基づいて分与されているということが意識の隅にでも残ればいいのです。実際には、それぞれの惑星が、どんな形態や材質、動きといった実態に展開されているかも、象意に関わっています。


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