宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

現代のターニングポイント
― 「変革の深化」の意義 ―

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おととい10月6日、土星が蠍宮入りしました。
「組織運営変革の深化」など「変革の深化」のディレクションの始まりです。
簡単ながら当該ディレクションの意義をまとめておきます。

「変革の深化」と日本の戦後体制からの脱却

●第1稿 : 2012年10月 8日アップ








占星学が成り立つ根本発想

●右の本文を読まれて、「違うよ、天王星のマークは、発見者ハーシェルの頭文字Hから決められたんだよ」という方がいれば、それは表面しか見ていないのです。
天王星は最初、発見者にちなんで「ハーシェル」と呼ばれていました。
そのため「H」を組み合わせた記号になったのは事実です。
では、なぜハーシェルが発見できたのでしょうか。
ここがポイントなのです。
次に、ボーデによって、「ハーシェル」からギリシャ神話の神の名「ウラヌス」に改称されました。
そのとき、なぜマークは変わらずに、そのまま残ったのでしょうか?
本人も知らずに宇宙の波動に共鳴して動くことがあるのです。
無意識的な暗黙の感覚(宇宙的コモンセンス)による理解によって納得してしまうからです。
そういう「見えない関係性」に基づいた鑑定が、西洋占星術の本質のはずです。

※参考
common sense(コモンセンス)は直訳で、判断の元となる「共通感覚」のこと。「常識」とは異なる。common knowledge 常識、common courtesy 礼儀・良識かも。 もっとも日本人は、空気や感覚や感情で「常識」をとらえるので、国内のみであれば、あながち「常識」で間違いとまではいえないかも…。
「日本の常識は世界の非常識」

野田内閣による「尖閣国有化」は、結果、安倍新総裁の再登板を生みました。
強健な態度に出れば腰砕けになると思っていた韓国や中国は、日本の対応に内心驚き、自民党総裁選では最も韓国や中国が「マズイ!」と考える石破、安倍の両氏が決選投票に残り、バランス感覚のある良識派、安倍氏が選出されました。
秋(とき)あたかも「10.6」前夜、これは「変革の深化」が早々と日本に働いたことを意味します。

《 時代のプロセス 》

「変革の深化」の影響圏に昨年2011年11月末から入っていましたし、占星学に関係なく「変革」の兆しを感じている方は案外と多くいらっしゃいます。
実際、歴史的な使命を持った人々や、ある種の人々は、占星術や占星学を知らなくても、時代の流れにマッチしたことを考え、行動をとります。
それは歴史の流れをキャッチし、自らの運勢を感知できるアンテナを人間が持つことを意味します。
皆様も少なからず類似の体験したことがあるのではないでしょうか。
宝瓶宮時代というのは、そういった「アンテナ感度」が高まる時代です。
宝瓶宮時代は「波動」や「共鳴」の時代でもあるからです。
「水瓶宮(宝瓶宮)」のマークや「天王星」のマークを見ても、そのことが感じられます。
「水瓶宮」のマークは、同じ形をした上下2つの波形ですが、これは「波動」を象わすだけではなく、同じ形によって「共鳴」をも意味します。
「天王星」のマークにしても同様です。
まるでテレビの「アンテナ」です。
2,000年以上も昔に考案された「水瓶宮」のマークと、19世紀末に「電波」が発見される100年ほども前に定められた「天王星」のマークが、見事に宝瓶宮時代にそった「波動」や「共鳴」を象わしているのですから、天の計らいは奥深いものです。
「電気」自体の概念は古代ギリシャの時代からありましたが、「電波」はもちろん「波動」や「共鳴」の概念はなく、また「エネルギー」という言葉もなかった時代です。
単なる偶然によって一致したということは、ありえません。
宝瓶宮時代の一つ前、双魚宮時代を象わす「魚宮(双魚宮)」のマークをみても同様のことがいえます。
「魚宮」のマークの左右の弧は、2尾の魚を象わすとされますが、こちらは「逆方向」を向いています。
「善と悪」「神と悪魔(サタン)」「精神と肉体」といった「対立二元論」のパラダイムによって、双魚宮時代が規定されてきたことは、このサイトをご覧の皆様ならご存じでしょう。
魚宮のマークは、そのことを象わしているのです。
このような事実は、自分でも気づかないうちに宇宙と「共鳴」し、見えない「波動」を感知できるアンテナを人間が持って発見したり、意匠を定めていることを意味しています。
ちなみに、双魚宮時代と宝瓶宮時代の、どちらが良いとか優れているとか、そういうことは関係ありません。
どちらも人類の発展史に必要不可欠な「プロセス」です。

One-Point ◆ 「基礎から学ぶホロスコープ」「特別講座2:プラトン年の理解」に書いたように、プラトン年による時代の流れは、通常のサイン(宮)とは逆順に進んでいきます。つまり、白羊宮時代(牡羊)→双魚宮時代(魚)→宝瓶宮時代(水瓶)→磨羯宮時代(山羊)といった順番です。これらの時代の経過は、それぞれに人類に必要なもので、その「時代」の象意に基づいて、人類は発展し、ステップアップを図っています。

《 双魚宮時代の必要性 》

重要なので、上述のお話を続けます。
1989年まで約2,160年(理論値)続いた双魚宮時代は、なぜ「善悪」や「神と悪魔(サタン)」といった「対立二元論」が必要だったのでしょうか?
双魚宮時代の前、つまり白羊宮時代をみればそれが分かります。
白羊宮時代を一言でいうと、「闘争(戦争)」の時代です。
牡羊宮(白羊宮)の象意をご存じの方なら、カンタンにご理解できるでしょう。
牡羊宮は、また「頭部」や「TOP」を象わします。
さらには「こうあるべき」といった「自己主張」を持ち、悪気なく自分の「意見」や「ルール」を主張します。
そのため、白羊宮時代を国家的にみれば、激しく「主導権(帝位)」を争って戦争が繰り返される時代となるのです。
意識面からみれば、ユダヤ民族に代表される「目には目を、歯には歯を」といった戒律(ルール)の時代でした。
そういった「自己意識」を持つ白羊宮時代の人々に対して、双魚宮時代を切り拓いた古代ギリシャの「愛智(philosopia、哲学)」をはじめ、仏教やキリスト教は高い精神性、すなわち「仏性」や「霊性」を明らかにし、「善悪」を説いたのです。
「戒律」や「自己」という生き方だけではなく、「愛(慈悲)」や「自己犠牲」といった他者への奉仕、つまりは「スピリチュアル(精神的、心霊的)」な生き方があることを人々に教えたのです。
それだけではありません。
高い精神性を持って、善なる生き方をすれば、死んでから「極楽浄土」や「天国(パラダイス)」に行ける、永遠に幸せに暮らせる、さもなくば「地獄」に落ちて、永遠の業火に苦しむ、そういった「信仰」が強調されたのです。
正しいか正しくないか、それは現代に生きる皆様がご判断すればいいことです。
もし、そのような双魚宮時代の精神意識変革がなければ、人々は現在、ここまでの倫理規範をもって生きていません。

One-Point ◆ 双魚宮時代の恩恵を最も受けている国の一つが日本です。キリスト教は根付きませんでしたし、仏教も日本式に変わりましたが、それは日本には、仏教やキリスト教以上のものがあるからです。日本古来の大自然に対する「崇敬」と「感謝」の心は、日本人のDNAの中に受け継がれています。戦後、日教組や偏向マスコミによって、共産主義的な唯物論的科学教育や偏向報道によって、オモテ向きにはその「心」が失われつつありますが、自分のことだけではなく、社会全体や大自然のことを考えて生きる精神性は今なお残っています。「3.11東北大震災」はそのことを教えたものです。


「ポピュリズム」は悪ではない

●今日の「自由民主主義」に対する批判は、確かにあります。
それはある意味、当たり前です。
「自由民主主義」は本来、双魚宮時代の高い精神性や社会倫理規範を持った上に築かれるべきものだからです。
個々人(市民)の精神意識や倫理規範が、ある一定レベルに高まらなければ、自由であるほど、当然、問題は生じます。
今日の「自由民主主義」は、まだ発展途上の段階なのです。
ある新聞社のドンは「ポピュリズム」、俗にいう「大衆迎合」を非難します。
それは彼が、歴史の流れや本質を理解していないからです。
大衆が未熟でも、「ポピュリズム」を頭から否定すると、どこかの国の首相のように、議会制民主主義を建前とした「独裁的行為」がまかりとおってしまいます。
それは民主主義を装った独裁主義国の常套手段です。

《 宝瓶宮時代の精神意識 》

人類の成長発展は、これで終わりではなく今後も続きます。
双魚宮時代は、当時の魚宮の共鳴星「木星」の象意に基づいて、「精神性」や「遠くの理想」を人類に示しました。
では、次は、何が示されるでしょうか?
私たちはすでに、宝瓶宮時代のステージに立っています。
新しく人類に示されるのは、水瓶宮(宝瓶宮)の象意を正しく理解すればカンタンにみえてきます。
「数理法則」の「第11数」に共鳴する水瓶宮の本意(本当の象意)です。
「レクチャールーム(要IDパスワード)」の「月サイン(宮)の象意」の中で簡単に述べておきました。
詳しくは機会をみて書くことがあると思いますが、宗教が主張するあの世の「極楽理想」や「天国理想」ではなく、地上の現実となる理想的な社会であり、日常の現実生活の理想化です。
宗教的なものではありません。
人類に「信仰」が必要だったのは、白羊宮時代の「自己意識」から脱却するためであって、時代的に必要な「方便」だったのです。
双魚宮時代が目的とした「精神性」や「社会倫理規範」を備えていけば、もはや宗教や信仰にこだわる必要はありません。
「信教」は個人の自由です。
宝瓶宮時代とは、個人の「自由」と「個性」がお互いに阻害されることなく発揮される現実の社会理想を目的とします。
それが「友愛世界」ということの意味です。
その現実に至るために、まず「自由民主主義」の体制や国家が必要なのです。
そのこともあって、「変革の深化」のディレクションは、「強権国家」や「独裁国家」に最も強く影響をもたらすことになります。
それは、国家や世界にとどまらず、社会生活や個人にも、何らかのカタチで関わることになるディレクションです。

One-Point ◆ 平たく一例として書きます。立場や秩序は必要ですが、権力をカサにきた対応は「運勢」を失っていきます。相手の個性を無視した「イジメ」や「差別的対応」は、次第に社会から糾弾され法的にも裁かれるようになっていきます。


ゴルバチョフ大統領とケ小平

●画像左:ゴルバチョフ大統領
旧ソ連共産党書記長の1985〜1991年に引き続き、大統領制を導入したあと1990〜1991年、ソ連解体まで大統領を務める。
●画像右:ケ小平
3度の失脚後、復活。1978〜1992年まで事実上の中華人民共和国の最高指導者だった。1989年の天安門事件後、一線を退くも、変わらず権力を維持発揮する。

《 1989年の決断:ソ連と中国 》

1989年、「宝瓶宮時代のビッグバン」によって宝瓶宮時代は正式に始まりました。
ソ連のゴルバチョフ大統領(当時:書記長)は、そのとき自ずからソ連共産主義(社会主義)国家を解体へと動き、民主化への「変革」を推し進めました。
ご本人が知っていたのかどうかはともかく、これは冥王星の真意(真実の象意)を体現した決断です。
一方、同じ共産主義国でも、中国は正反対でした。
同1989年、自由を要求する市民が数日間にわたって、天安門広場でデモや集会を繰り広げました。
最初は黙認していた中国政府も、次第に危機感を募らせ、ついには自分たちの地位保全と一党独裁体制の維持のため、無残にも自国の市民に無差別に発砲し、戦車(装甲車)で押しつぶしたのです。
当時の最高指導者・ケ小平の決断で、武器を持たない民主化運動にもかかわらず、それを「動乱」と強弁したためです。
世にいう「天安門事件」です。
星の動きからいえば、このとき中国は、「現体制の出直し」のディレクションを受けていました。にもかかわらず、この決断によって、「スムーズな出直し」を図るチャンスを逸したのです。
もっとも中国は、独裁体制を残したまま「経済主義(資本主義)」の方向に舵を切るという「現体制の出直し」を図っています。
「打倒ブルジョワジー、打倒資本主義」の共産主義でありながら、家族や一族に利便を図り、「資本家一族」を持つブルジョア共産党幹部の存在は、いかにも中国らしい手前勝手な体制です。
ゴルバチョフのソ連とケ小平の中国、天と地ほどのレベルを見せつけた対照的な決断でした。
それから23年、中国は再び、今度は「国体」をも含めて「現体制」の出直しを迫られるという強烈なディレクションを受けはじめました。
第1次ディレクション約3年間、2年ほどの猶予期間をおいて、第2次ディレクションも約3年間、合計8年間にもおよぶ「変革の深化」のディレクションの中に、今後、中国は身を置いていきます。
中国の「崩壊」は、時間の問題です。

One-Point ◆ 最初のチャンスを逃した現在、今度は「スムーズな出直し」とはいきません。より大きな犠牲を伴う可能性が高くなります。では、私たちが個人レベルであっても、類似の判断を迫られたとき、どんな決断をするのでしょうか。ゴルバチョフのような決断か、それともケ小平のように「自己変革」を拒む決断でしょうか。


尖閣諸島と先島諸島の位置

●中国の狙いは、地図を引っくり返せば一目瞭然です。
中国から見ると、九州、沖縄、台湾と弧のように中国大陸を囲んで、外洋に出るのを拒んでいます。
その中で、いちばん弱いところが先島諸島であり、その前に尖閣諸島があります。はじめの一歩なのです。
これらの中間に位置する沖縄は、地政学的にも要衝で、沖縄の日米との離間が中国の策謀です。

《 「戦後レジーム」の変革 》

一見、お話は変わりますが、中国の本当の狙いは「尖閣」ではありません。
大陸国家から広い太平洋へとルートを確保していくことが、戦略的「確信利益」と考えています。
尖閣諸島は最初の1コマにすぎないのです。
橋下氏が言ったように、「尖閣は中国との共同管理にすればいい」などと外交オンチなことを言っていると、次は宮古、石垣、与那国からなる先島諸島がターゲットになります。
そうすれば、中国は太平洋への自由なルートを確保するだけではなく、台湾はもとより、沖縄や九州、ひいては日本全体を裏側から威嚇することができます。
それだけではなく、太平洋を隔てたアメリカとも直接対峙し、脅かすことが可能になるのです。
隠れた中国ロビーの扇動に乗って、「オスプレイ配備反対」など、大局を見失った声を上げていると、それこそ中国の思うツボで、沖縄も日本も自由を失ってしまいかねません。
こういったことを分かっているのは、アメリカはもちろんですが、日本の政治家では安倍総裁や石破幹事長など、結局、中国が非難する人々です。
日本は、今後の「変革の深化」のディレクションによって、占領国日本からの「独立」や「平和憲法」に基づく「現体制」を変えていかざるをえません。
「組織運営の変革」が始まった2006年、第90代内閣総理大臣に就任した安倍晋三氏は、ディレクションどおり「戦後レジームからの脱却」を掲げました。
6年が経って、「組織運営の変革」が「深化」する「組織運営変革の深化」が正式に始まった今日、再び自民党総裁に選出され、「戦後レジームからの脱却」が動き出していくことでしょう。
なぜかといえば、「深化」のディレクションが始まりましたし、時代状況も6年前とは異なるからです。
ちなみに、「レジーム」というフランス語を使うと分かりにくいですよね。
「レジーム」とは、おおむね「体制」のことで、言い換えれば「戦後体制からの脱却」になります。
「戦後体制」というのは、1947年5月3日に施行された「日本国憲法」に基づく「現体制」に始まります。
また、日本が占領下からの「独立」を果たした吉田茂らによる「サンフランシスコ講和条約」が発効した1952年4月28日以降の日本の「現体制」をいいます。
日本の「現体制」は、「日本は何座宮?」に書いたように、占星学からみると上述の「憲法」や「独立」の月日から、「牡牛宮」になります。
土星「蠍宮」と冥王星「山羊宮」のミューチュアル・リセプションによる「変革の深化」は、現体制「牡牛宮」の日本に、大きな「組織運営の変革」を迫ります。
「戦後憲法の改正」が視野に入るのはもちろん、「政治」「経済」「社会」「生活」を含めた意識や組織の変革は避けられません。
一方、国際社会の変革や、中国をはじめとするアジア周辺国家の動向から、日本が国際的プレゼンス(存在感)を高めていく方向に変わっていくことになります。

One-Point ◆ 予定の分量になってしまいました。今回もまた充分に書くことができませんでした。「変革の深化」の内容が大きすぎるのか、それともまだ書かないほうがよいのか。「レクチャールーム」には「占星学から見た日韓中」と題して、三か国の今後のアウトラインを書きましたが、一般のページでは書きたくても「セーブ」されてしまいます。



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