宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代のアストロロジー―
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ミサイル防衛の要衝イージスアショア
●第1稿 : 2022年 5月21日アップ
戦後の日本は、「現体制」が牡牛宮で象徴されるようになりました。
牡牛宮は、日常生活や快適性(アメニティー)を重視しつつ、攻撃よりも防衛を図る性質をもつことから、戦後日本は「経済重視」と「専守防衛」に突き進んできたのです。
ところが現在、牡牛宮を天王星がトランシットすることで、単なる専守防衛ではなく、独自の自主的な安全保障の構築といった変化がもたらされていく可能性が出てきました。
天王星は、日本の「国体」を象徴する水瓶宮の共鳴星だからです。
日本国を象徴する「民族性」と「国体」と「現体制」の三要素は、どのようなサイン(宮)で象徴されるのでしょうか。
詳しくは、「日本は何座宮?」をご参照ください。
この三サイン(宮)によって、米中韓などとの基本的な関係性もみえてきます。
日本の「民族性」は魚宮によって象わされ、「国体」は水瓶宮で、戦後の「現体制」は牡牛宮によって象徴されるようになりました。
その牡牛宮を現在、水瓶宮の共鳴星「天王星」がトランシット(運行)していることは、安全保障にとって重要な意味があります。
この意味は、先の記事「新型コロナと牡牛宮の天王星」に書いた内容だけでなく、日本の「現体制」の変化が人知れずもたらされてもおかしくない可能性を示唆しています。
一方、獅子宮生まれ(太陽)の岸田首相においては、考えや立場の違いが強調されることになるため、前に進めなかったり、三すくみの状態が起きやすくなっています。
岸田氏は、内心では信念をお持ちになることがホロスコープ(出生天球図)からわかるのですが、周囲との立場や考えの違いを考慮して動きづらい状況が生じやすい昨今です。
One-Point ◆ 昨今は、ロシアのウクライナ侵攻によって国防意識が高まっています。ロシアと極東で接している日本としては当然でしょう。専守防衛のままでいいのか、敵基地攻撃能力(反撃能力)が必要なのか、アメリカは動いてくれるのかなど、安全保障のありかたが見直される昨今です。
ロシアのウクライナ侵攻は世界の軍事関係者にとって注目の的になっています。
軍備兵器はもちろん戦い方が参考になるためです。
しかし、人海戦術によるロシアの古い陸兵戦といえる戦い方は、中国人もビックリでしょう。
最初はロシアの肩をもっていた中国でしたが、お得意の人海戦術は現代の戦争には芳しい効果をもたらさない可能性があるとわかったこともあり、どうやらロシア離れを画策しているようです。
一人っ子政策の影響もあってロシア以上に厭戦気分が蔓延する可能性が高く、必ずしも当てにならないことを実感したからでしょう。
One-Point ◆ 一方、1991年1月のイラク空爆からはじまった多国籍軍(実質はアメリカ軍)による湾岸戦争の戦い方やドローンによるISILとの戦い方にみる遠隔戦またデジタル戦とは雲泥の差があります。軍事関係者は、今どきのロシアの戦い方を物笑いのタネにしていることでしょう。
アメリカの戦い方はプロフェッショナルで、ロシアより2枚も3枚も上手(うわて)です。
自分が攻撃したくても、まず国連や諸国の世論づくりや合意を形成して、民主的に「多国籍軍」を組み、侵略戦争のレッテルを貼られないように細心の注意をしています。
戦い方をみても、内外の厭戦気分が盛り上がらないように、前線の兵士に犠牲者が出ないようにドローンをもちいるなど、遠隔戦だったり、制空権を確立したうえで近代兵器による攻撃を行なうなど、着実に勝ちにいきます。
20世紀のベトナム戦争の失敗のわだちを踏まないように、今回のロシアのような先が見通せなくなる戦い方はしません。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ホロスコープ(出生天球図)を見るかぎり、信用しづらい人物ですが、自国を守るというウクライナ兵士の士気は、ロシアにくらべて段違いで最高の「戦力」になっています。
One-Point ◆ 陸兵戦となる地上戦の場合、兵士の士気を高める「大義名分」が重要です。ロシアから攻撃されたため、自国や国民を守るという国防意識は最高の大義名分になり士気を高めます。そのため、ロシアの戦い方はマズイ一手で大国といえども有利とはかぎりません。
日本の専守防衛も同様です。
国土や国民を守るという防衛意識は、戦いに際しては最高の「大義名分」となるので、自衛隊の士気は高く、また防衛に特化した兵器開発は少ない予算では効率的で功を奏しました。
戦後の大宰相・吉田茂が、戦後憲法を逆手にとってアメリカから要望された再軍備を拒否し、経済復興を第一に掲げる政策を促進したからです。
そのため、専守防衛を旨とした日本になりました。
それはそうなのですが、「攻撃は最大の防御なり」という言葉があるように、攻撃を受けたさいの反攻・反撃の手立てまでも無用ということにはなりません。
「正当防衛」という法解釈があるように、攻撃された場合、相手に反撃(敵地攻撃)することは、戦争犯罪や過剰防衛にならない範囲で許されています。
日本の「現体制」牡牛宮は、お隣の大陸国家の「民族性」蠍宮とは正反対で、自室やシェルターなどに籠って防衛に徹する性質をもちます。
ですが、牡牛宮をトランシットする天王星は、「友愛精神」(和、絆、民度)をもつものの、自由を束縛し非難また攻撃する者に対しては、強い反発心を発揮します。
One-Point ◆ それゆえ、内に籠る専守防衛の一方で攻撃されたら出て行って反撃する敵基地攻撃(反撃)能力が議論される今日になっています。ちなみに、牡牛宮の次は双子宮をトランシットする天王星なので、情報戦やサイバー戦が次の議論の的になってくることでしょう。
牡牛宮の対宮は、大陸にある隣国の「民族性」を象わす蠍宮です。
蠍宮は、自分から攻撃に出ることによって守ろうとしますので、牡牛宮を「現体制」とする日本とは正反対です。
また、獅子宮を「国体」としますので、憧憬とライバルといった敵対心の両方をもって、両サイン(宮)の象意にもとづいてトップ(権威、権力)に立とうとしますが、意外なことに「現体制」は天秤宮なので、相手の意志を推し量って配慮する一面を持っていることになります。
さて、最後になりましたが、戦後日本の「現体制」が牡牛宮となった根拠を述べておきます。
日本国憲法は1947年(昭和22年)5月3日に施行され、5年後の1952年4月28日にサンフランシスコ講和条約の発効によって占領下から日本は解放され自立します。
この日付は、いずれも牡牛宮ゆえに、その象意によって専守防衛を安全保障とする「現体制」が、見えない宇宙波動エネルギーの作用によって築かれていったことがわかります。
One-Point ◆ 一方で、日本の「国体」は、天王星を共鳴星とする水瓶宮です。自国の「現体制」牡牛宮とも、隣国の「民族性」蠍宮とも、よって立つスタンスが異なります。ふだんは友愛的でありながらも、自分を否定し攻撃する者には、自由を守るために徹底して戦います。自立した積極防衛になります。
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