宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―
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本日(2011.04.04)をもって海王星が魚宮に入宮しました。
天王星の牡羊宮入宮に続くこの入宮は、どんな意味があるのでしょうか。
海王星の象意が美しくグレードアップするのもその一つです。
●第1稿 : 2011年 4月 4日アップ
計算によって「発見」された海王星は、太陽を1周して今年2011年、165年ぶりに発見された位置に戻ります。
そんな本年の本日4月4日、自らの共鳴サイン(宮)の魚宮に海王星は入宮しました。
海王星本来の美しい象意を活かせる時代がはじまろうとしています。
海王星の魚宮入宮に先立つ23日前、3月12日、天王星が牡羊宮に入宮しました。
「宝瓶宮時代の意識の目覚め」の本格的なはじまりです。
その前日、3月11日金曜日、「東北地方太平洋沖地震」改め、「東日本大震災」が発生したことは歴史に残る周知の事実です。
この未曾有の大震災については、後日、宇宙と人類発展のプログラムから解説することがあると思います。
星のディレクションからいえば、「近未来予測=実際編」などでお伝えいたしましたように、「組織運営の変革」や「第一次産業の変革」にかかわる出来事です。
エネルギーを含む第一次産業については、まず東北地方が漁業水産や畜産酪農また農林業など第一次産業にかかわること、そして福島原発による放射能被害などをみればご納得されると思います。
これは2006年から冥王星が山羊宮の影響圏内に入ったことに伴なうディレクションです。
宝瓶宮時代の目的である「世界的な友愛社会」を実現するためには、双魚宮時代の旧い組織運営体制(現実)を改めて、宝瓶宮時代の地球規模の共鳴体制へと「大変革」をうながさなければなりません。
事の詳細は後日に譲るとして、天王星が牡羊宮に入宮し、海王星が魚宮に入宮することによって、最も重要なディレクションである21世紀、「霊識元年」の舞台が整いました。
One-Point ◆ 宇宙と人類発展の歴史は、密接な関係をもっています。それは、あらかじめ定まっている太陽系の星々の動きを、ホロスコープ(天球図)によってリーディングすることによって知ることができます。ホロスコープには「宇宙プログラム」が秘められているからです。
●海王星と天王星は、兄弟姉妹のような星です。
天文学的にも、海王星は「天王星型惑星」に分類されています。
また、占星学的にも広く人類全体の世界や、形而上的な精神面にかかわる象意を持ちます。
海王星と天王星の「連帯的」かつ「融和一体的」な関係や象意を正しくとらえることで、本来の海王星の美しい象意はもちろん、これからの時代の方向性までもが見えてきます。
●ニューエイジ運動は、1970年代後半から80年代にかけてブームとなった、いわば反科学文明のライフスタイルです。
1960年代のカウンターカルチャーを起源とし、精神的かつ超自然的な思想をもった「霊性復興運動」だと言い換えてもいいでしょう。
現在の「スピリチュアル・ブーム」も、この延長線上にあるといっても過言ではありません。
※ウィキペディアにリンクを貼っておきましたので、ご関心があれば、ご一読ください。
→ 「ニューエイジ」
後の歴史において、今年2011年は、「時代のターニング・ポイント」であったことが記録されます。
5年後、10年後、さらにその先、人類が世界の現状を見たときに、霊識元年2010年が、時代の大きな変わり目だったことを知るようになります。
今後5年間は、人類歴史を左右する重要な出来事が起こる年になります。
かつて1960年代生まれが、それまでとは大きく異なる行動パターンから「新人類」と呼ばれましたが、それ以上のジェネレーション・ギャップが今年2011年前後を境に生じます。
子どもたちが成長し、行動パターンが明らかになるにしたがって、次第に認識されていくことでしょう。
それは宝瓶宮時代に現われるとされた「水晶(クリスタル)のように透明な精神を持った新人類」、新・ニューエイジである可能性もあります。
今般の天王星の牡羊宮入宮や海王星の魚宮入宮は、「宝瓶宮時代の友愛意識」や「無私の奉仕的精神」といった、深い精神性を伴うディレクションでもあるからです。
それゆえ今年2011年は、今後、約2,000年間続く宝瓶宮時代のスタートを飾る21世紀にふさわしいアフター「霊識元年」になっていきます。
One-Point ◆ 「霊識」については、いずれページを改めてご説明いたします。単に「スピリチュアル(心霊)」ではなく、見えない世界はスピリチュアル(心霊)以上の広く大きな自然宇宙にかかわっています。宝瓶宮時代を始めるために必要な精神や意識を培うのが「霊識の時代」です。
●ポルターガイスト現象は、発生当初から真贋が騒がれていました。
第三者も聞いているのですが、ポルターガイストによる「ラップ音」と、フォックス姉妹が鳴らしたという「足の関節の音」を、聞き間違える人がいるでしょうか。
それがポルターガイスト以外の自然音だったとしても、「関節を鳴らした音」と聞き間違えるほどのものかということです。
そんな粗雑な耳の持ち主は、まずいないと思います。
フォックス一家が引っ越してくる以前も、また引っ越した後も、問題の家は不思議な物音がしたといいます。
その場合、結局「ウソの証言」が「ウソ」だったという「欺瞞」が成り立つのです。
お話を海王星の魚宮入宮に戻します。
海王星は、西洋占星術では「凶星」に区分されていますが、星の象意に「吉凶」はないので、それは間違いです。
これまで海王星は、あまり良い意味を持たされず、「欺瞞(ぎまん)の星」とされてきました。
「欺瞞」以外にも「夢や幻想」、「不鮮明さ」、「インスピレーション」といったように、「あやふや」な一面を持つのが海王星の象意の特徴です。
それは本当でしょうか?
海王星発見後、海王星によってもたらされた出来事の大半が「欺瞞」や「錯誤」にかかわるものだったために、それは「事実」といえなくもありません。
1846年9月23日、海王星は発見されました。
「「自分」が問われる時代=近未来予測 第2部-3」にも書いたように、海王星は「共産主義」と「スピリチュアリズム(心霊主義)」という二大エポック・メイキングを人類にもたらしました。
この二つともが「欺瞞」にかかわってきたのです。
1848年『共産党宣言』という歴史的マニフェストによってはじまった共産主義は、支配階級や資本家(ブルジョアジー)から、一般階級や労働者(プロレタリアート)を解放し、誰もが平等に暮らせる「共産主義ユートピア社会」を築くことを掲げ、武力革命によって時の国家権力を倒しました。
こうして当時、多くの共産党政権が世界各地で樹立しました。
しかし、共産主義革命が成功した社会主義国家の内実は、血の粛清を伴う党内自らの権力闘争と、一党独裁政権による軍事国家や強権国家でしかありませんでした。
どこにも「共産主義理想」は実現されなかったのです。
一方、スピリチュアル・ブームの発端となった1848年に起きたアメリカのハイズビュー村でのポルターガイスト現象は、40年後の1888年、お金に困ったフォックス姉妹が、「足の関節を鳴らしたもので、ウソだった」と証言することによって、歴史の評価は「ニセモノ」と判定されてしまいました。
そんな音で、40年近くも多くの人を騙せるはずはありません。
One-Point ◆ 共産主義もスピリチュアリズムも、一面の真実はあるものの、結局、人類を「混迷」に落とし込んでいきました。過去の出来事にかぎらず、近年をみても、「偽メール事件」や一連の「振り込め詐欺」など、海王星の「欺瞞」や「偽計」や「錯誤」の象意が働いた事象は数多くみることができます。極論すれば、今の民主党政権も同様に海王星が魚宮の影響圏内に入ることによって生まれたものです。
●機会があれば詳述しますが、今回の天王星の牡羊宮入宮と海王星の魚宮入宮は、一方で日本のクローズアップを意味します。
今年2011年も後半に入る6月以降、そのことは徐々に顕著になっていくことでしょう。
どういった意味内容でのクローズアップかは、正確には日本次第です。
しかし、おおむね精神的にも、また物質面や経済面においても、現行制度や体制に安穏としないかぎり、「日本の底力」は、海王星の新たな「理想とビジョン」を伴い、世界の規範として示していくことが可能になります。
しかし、過去はそうでも、今後も海王星が「欺瞞」や「錯誤」や「混迷」をもたらすといえるでしょうか?
海王星の魚宮入宮に伴い、象意の出方が変わることが可能になりました。
星の「象意」や「出方」は、歴史とともに少なからず変わるという事実があります。
「欺瞞」や「偽計」や「錯誤」の象意がまったくなくなることはありませんが、これまで現われてくることが少なかった海王星が本来持つ「美しい象意」が現われてくることが可能になりました。
海王星の美しい象意が「グレードアップ」していくのです。
海王星は、すでに2009〜2010年から魚宮の影響圏に入っています。
そのため身近なところでは、例えば、昨年末から今年にかけての「タイガーマスク現象」や、今回の大震災における被災者自身の対処や、また日本国民の被災者支援の姿や、あれだけの大震災に対して規律正しい日本人を賞賛する世界の反応と支援もその一つです。
「日本は何座宮?」に書いたように、日本人の民族性は、海王星の共鳴サイン(宮)である魚宮ゆえに、世界に賞賛される「美しい民族性」を発揮していくことが可能な時代に入りました。
では、なぜ、これまでとは違うのか、理由を2点挙げておきます。
第1点は、発見後、海王星がホロスコープを1回りして、自らの共鳴サイン(宮)である魚宮に入宮したからです。
第2点は、1989年に天王星と共鳴する宝瓶宮時代が始まり、ついには天王星が牡羊宮に入宮したためです。
One-Point ◆ 海王星は1846年、水瓶宮25度を逆行中に発見されました。ホロスコープ上では、すでに2009〜2010年に一回りし水瓶宮25度を経過しています。しかし、太陽系の宇宙空間においては、今年2011年、発見された位置に戻ります。
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●惑星がホロスコープを1周する期間と、太陽を1周する期間とでは、動きの遅い星ほど、年単位のタイムラグが生じてきます。
さらにホロスコープ上では、逆行も生じるために、今回の海王星のように、2年以上もホロスコープのほうが早く1周するということが起こります。
理由は、サイン(宮)の基点である春分点が、約72年に1度、前に移動するためです。
公転周期165年の海王星の場合、単純計算しても、1周するうちに2度以上、春分点が前に移動するために、その分だけホロスコープのほうが早く「ネプチューン・リターン」が起こってしまいます。
理由をご説明しておきます。
個人においては、海王星がホロスコープ(出生天球図)を一周することはありません。
163年も長生きする人はいないからです。
そのため海王星によるディレクションは、すべて初体験のものになります。一生に一度の体験なので、自分のものとして体得し、充分に活用していくことが難しいのです。
よほど見識や霊性を高めておかないと、難しいという意味です。
しかし、人類規模においては話は別です。
すでに163年をかけて、12サイン(宮)すべてにおいてさまざまな海王星のディレクションを人類は一通り体験してきました。
それは12ハウス(室)においても体験を蓄積したことを意味します。
人類レベルにおいては、過去の体験や蓄積から、今後は経験的にまた無意識的にであっても、海王星のディレクションを正しい方向に活かすことが比較的ながら容易な時代になってきました。
さらに、次の理由があります。
海王星は、天王星によって発見されました。
天王星の軌道を計算していくうちに、計算と実際の動きが、部分的ながら合わないことが分かりました。
天王星の外側に未知の「第8惑星」があって引き合っているからだと考えたのです。
こうして位置と動きを計算によって推定し、ドイツの天文台に依頼して実際に観測してもらったところ、そこに「海王星」が発見されたのです。
天王星によって海王星が発見される、つまり「本当の姿」が発現していくという占星学上の流れが読みとれます。
天王星の時代といえる「宝瓶宮時代」は正式にはじまっています。
さらに、天王星が牡羊宮に正式入宮し、「宝瓶宮時代の意識の目覚め」による世界的な友愛精神がうながされはじめました。
この「友愛精神」を伴ってこそ、海王星の「無私の精神」や「理想やビジョン」や「奉仕活動」は、より顕著に、かつ現実性をもって発揮されていきます。
その逆の流れも同様です。
海王星の「美しい象意」によって、天王星の「友愛精神」がより発現されていく時代になりました。
今後は、海王星と天王星のコンビネーションによって、連帯的かつ融和一体的に、本来の美しい象意が発揮される「霊識の時代」が始まったのです。
One-Point ◆ これらの星の動きは、単なる「偶然の一致」とはいえません。水瓶宮25度での海王星発見のタイミング、その経緯、165年をかけた海王星の1周と同時に天王星の牡羊宮入宮、海王星の魚宮入宮。それらが宝瓶宮時代がはじまった直後に生じたのは、やはりあらかじめ「宇宙プログラム」が組まれていることの現われだといえます。また土星と共鳴する天王星の「現実性」を伴なってこそ、海王星の「あやふや」な一面は、より実際的で有益なものになっていきます。
※人類全体やアベレージにおいては、今後は海王星の美しい象意の発現が可能になりました。
しかし、個々人においては、旧い意識やレベルのままだと個体差や課題が生じます。
無意識でも宝瓶宮時代の精神性を持っておくことで有効に働きます。
※事実、上述の一方で海王星の魚宮入宮は「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションをもたらしています。
支配/被支配や善/悪、吉/凶といった「対立二元論」が、2023年3月頃に一段落するまで、もたらされることになりますのでご注意ください。
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