宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

「自分」が問われる時代
― 近未来予測 第2部-3 ―

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宇宙自然意識の向上と現実社会における国家体制の変革

●第1稿 : 2010年12月 7日アップ

「宝瓶宮時代のビッグバン」

●1989年に始まった「宝瓶宮時代のビッグバン」については、「宝瓶宮時代の根拠」や「近未来予測=基礎編」などをご覧ください。


海王星の発見とリターンの日時

●海王星の発見は、1846年9月23日。
太陽を一回りして、165年ぶりに発見された天体上の位置に戻るのは、来年2011年7月12日です。
奇しくも、魚宮0度の位置です。
しかし、ホロスコープ上では、すでに2009年、正式には2010年に発見された度数にリターン(回帰)しています。
魚宮の影響圏に入ったばかりの水瓶宮25〜26度の位置で、逆行中に発見されました。
このタイムラグは、約72年に1度の春分点の移動と逆行が関係しています。

「宝瓶宮時代のビッグバン」以降、これまで約20年間の国内外の出来事は、いわば問題提起をうながすものでした。
旧い権力構造や組織体制と、新しい意識が並存することによって、「旧いままではダメだ、どげんかせんといかん!」と思うことが必要だったのです。
では、社会は今後、どのように進むのでしょうか?

《 双魚宮時代に回帰する出来事 》

海王星が魚宮の影響圏に入った2009年から、新しい内容を伴いつつ、双魚宮時代に回帰する動きが生じました。
AKB48と個性表現の時代」に書いたように、従来のアイドルとは違った個性表現型の新しいアイドル・ブームもその一つです。
ちなみに、ここでいう双魚宮時代とは、初期や中期の時代ではなく、19世紀後半の海王星発見以降をさします。
この双魚宮時代への回帰を思わせるディレクションは、今後、2011年4月頃から本格化していき、翌2012年2月頃からは、「新しい人類ビジョン」を約15年間にわたってうながしていきます。
勘違いや荒唐無稽なものを含めた、玉石混交の夢やロマンやビジョンによって、個人や社会や国家や世界はどういう方向を目指すべきか、多様な構想が俎上にのぼっていくことになります。
占いやスピリチュアル系など、真偽が定まらない不思議系の出来事や、それらにまつわる話題もその一つです。
また既成概念にとらわれないイマジネーションなど、自由な感性に基づくアート系やファンタジック系の話題や商品も同様です。
ある意味、プチ・バブルのような動きが生じてきますので、その点、庶民にとっては楽しさが増すかもしれません。
しかし、それとは正反対に、シビアな社会現実をうながすディレクションも同時並行的に生じます。
現実的には、こちらのほうが深刻です。

One-Point ◆ 国際問題や政治や経済に関わらない、たとえば若いギャル系の人々は、夢やロマンや個性表現を謳歌します。一方、政治経済に直接関わる人々は、日本の国家構想や世界の在り方など、将来ビジョンの模索や検討を含めて、現実社会への対処に追われていくことになります。そういう両面性が、個人にも、社会にも、国家にも、世界にも生じます。


双魚宮時代の対立二元論の極限

●海王星を共鳴星とする魚宮は、「霊肉二元」の象意を持ちます。
ちなみに、双魚宮時代は「支配・被支配」の対立二元論によって営まれてきましたが、共鳴関係論に基づく宝瓶宮時代の新しい占星学においては、「支配星」という言葉を使わずに「共鳴星」と呼びます。
この霊肉二元を世界的にみるとき、「肉」に相当するのは唯物論・共産主義です。
一方、「霊」に相当するのは、信教の自由など精神性を尊重する自由民主主義に当たります。
古代ギリシャの哲学者プラトンの霊肉二元論に始まった双魚宮時代は、その終末にあたる20世紀、ついに全世界を二分する東西陣営、すなわち共産主義と自由民主主義の対立へと極限化していきました。
それは事実上、対立二元論の究極ですが、ピークゆえの終わりを意味していました。
その残滓(ざんし)が、人々の旧い意識や、近隣にみられる旧い国家体制にまだあるのは、ご承知のとおりです。


《 共産主義とスピリチュアリズム(心霊主義) 》

165年前、1846年に発見された海王星は、2つのエポック・メイキングな出来事を人類にもたらしました。
一つは、西洋占星術でも海王星の象意として解釈されている「共産主義思想」の台頭です。
新しい意識と夢想の2010年」にも書いたように、「海王星」は、1848年、マルクスらによる歴史的マニフェスト『共産党宣言』(The Communist Manifesto 1848年2月21日発行)をもたらしました。
この唯物論=共産主義思想は、1917年のロシア革命を経て、1922年に初の共産主義国=ソビエト社会主義共和国連邦を誕生させます。
この系譜が、現在の北朝鮮や中華人民共和国(中国)に連なるのは、ご承知のとおりです。
その一方、人類にとって海王星がもたらした最も大きなディレクションは、「スピリチュアリズム(心霊主義)」の台頭です。
1848年、アメリカのハイズビルで起きたポルターガイスト現象は、事実上、人々の関心を見えない世界に向けさせました。
工業化社会の真っ只中にあって、人々の意識が科学崇拝に傾いていた当時、物理的な要因によらすに音がしたり、物がかってに動くというのは、深い驚きだったのです。
このことをキッカケに、1852年に初のスピリチュアリズム協会がアメリカに設立されます。
1875年には、ロシア生まれの霊媒師マダム・ブラヴァッキーらによる神智学協会がニューヨークに設立され、現代西洋占星術の父といわれるアラン・レオが占星術ロッジ(支部)として活動します。
1921年になると、第1回国際心霊研究学会(ICPR)がコペンハーゲンで開催されました。
イギリスでは、1920年から約60年間にわたるシルバーバーチの交霊術(降霊術)が行なわれ、アメリカではエドガー・ケイシーのチャネリングが行なわれました。

One-Point ◆ 海王星の発見は、結局、プロレタリアート社会理想を夢見た「共産主義」という人類歴史における壮大な実験失敗とともに、双魚宮時代らしく「霊界」に関わる「スピリチュアリズム(心霊主義)」、つまり見えない世界への関心の扉を啓(ひら)いたのです。


魚宮・海王星のバージョンアップ

●ここで深くは書きませんが、見えない世界は、俗にいう「霊界」とよばれる心霊世界のみではありません。
このサイトで超科学的に「宝瓶宮占星学−2.自存波仮説」としてご紹介しておいた宇宙自然に関わる、いわば「自存波世界」と共存しています。
海王星の発見は、「心霊世界」への関心をもたらしましたが、リターン後の今後は、「意識の深層世界」の向上をうながしていきます。
それは意識のアセンション(次元アップ)につながるものです。
双魚宮時代の象意である「スピリチュアル(心霊)」にとどまらず、宇宙自然の波動を伴う宝瓶宮時代の象意に基づいて、魚宮や海王星も、その象意をクリヤーにバージョンアップしています。


《 宇宙自然に関わる意識の深層世界の向上 》

海王星の発見は、後に、ソ連を中心とする東側=共産主義陣営と、アメリカやイギリスを中心とする西側=自由主義陣営の世界的な「二元論的対立」を生み出しました。
いわば「唯物主義」と「唯心主義」です。
この対立が、「共産主義」と「スピリチュアリズム(心霊主義)」を体現した国々にそれぞれ一致するのは、これらの国が持つ象意を知れば、当然です。
この世界的な二大陣営の対立は、双魚宮時代のパラダイムである「対立二元論」が、世界にまで究極的に拡大された結果であり、その決着をうながすものでした。
しかし、1989年「宝瓶宮時代のビッグバン」によって、当時のゴルバチョフ・ソ連大統領は、歴史的な決断を1991年に下します。
共産主義国ソ連の解体です。
その結果、宝瓶宮時代の友愛社会へのプロセスとなる自由民主主義体制が、当然ながら歴史の流れと運勢を得て生き残りました。
今後、海王星は、スピリチュアル(心霊)にとどまらず、人々の関心をさらに意識世界に広げ、宝瓶宮時代らしく見えない宇宙自然に関わる深層世界にまで関心と活動を広げていきます。
「霊識」をうながすために、精神意識の向上をもたらしていくのです。
それが今後、約15年間にわたる海王星のディレクションのメインテーマです。
現実的には、双魚宮時代への回帰、プチ・バブル、社会や国家や世界ビジョンなどをもらたらすことになるのは、上に書いたとおりです。

One-Point ◆ ただし、人類に対するディレクションは、海王星のみではありません。「新旧混在と変革の2009年」や「見えない世界と潜在意識改革」などに書いてきた「宝瓶宮時代の意識の目覚め」に関わる動きをはじめ、さらには現実世界と意識世界を根本から一変させるような象意を伴う「組織運営体制変革の深化」のディレクションが間近に控えています。


「引き寄せの法則」のタネ本

●『ザ・シークレット』に書かれた「引き寄せの法則」がここ数年、話題になったのはご存じだと思います。
思ったことや感じたことが現実化するといったことで、ナポレオン・ヒルの成功法則などに通じる考えです。
実は、このタネ本が『ザ・マスターキー』です。
1866年に生まれたチャールズ・F・ハアネルは、スピリチュアリティーの時流において自己成長の思想として、この本を著わしました。
それが今日、「引き寄せの法則」として新しく話題になっているのです。



なぜ今、手相がブームなのか?

●今日の手相ブームも、右の本文に書いたように「霊肉共鳴関係」の現われの一つです。
その最も分かりやすい占い例として、まず個人においては、自らの体である「手相」と、見えない「性格」や「運勢」が共鳴し関わることに興味と関心を持っています。
ちなみに西洋占星術はともかく、宝瓶宮占星学では、現在の宇宙太陽系の星の動きによる「様相」は、「基礎から学ぶホロスコープ 第5回:宝瓶宮占星学」に書いたように、リアル・ホロスコープであり、見えないディレクションを世界的にもたらします。
それが人間や人類社会に関係して「性格」や「運勢」や「出来事」として現われます。
これも宇宙太陽系と精神を持つ人間の共鳴であり、また「時間」「空間」「人間(関係)」の基本3数の現われです。

《 「霊肉二元対立」から「霊肉共鳴関係」へ 》

もう少し、海王星のディレクションを続けます。
このサイトのいくつかのページをご高覧の皆様であれば、双魚宮時代のパラダイムが、「対立二元論」にあることをご理解されていると思います。
海王星が発見された1846年は、まだ双魚宮時代であったために、唯物論=「共産主義」と、唯心論=「スピリチュアリズム(心霊主義)」という二元対立として現われました。
しかし、すでに宝瓶宮時代に入りました。
時代のパラダイムは、「共鳴関係論」に変わったのです。
そのため、魚宮も海王星も、新しい象意にバージョン・アップしていきます。
「霊肉二元対立」から「霊肉共鳴関係」です。
個人においても、社会においても、国家においても、世界においても同様です。
簡単にいえば、心と体の共鳴です。
世界的にも、見えない意識世界と見える現実世界界は、共鳴し、感応し、互いに関係するようになっていきます。
「霊肉」の関係は、ますます認識されていくのです。
今回の海王星のリターン(回帰)は、精神意識世界の向上がメインテーマなので、そのアセンション(次元上昇)によって、共鳴的に現実世界も動いていくことになります。
新しい精神意識世界に関わる活動が、個人から社会、国家から世界へと、顕在化していくようになるのです。
◆ 良し悪しはともかく「感性人間」と「常識人間」
自分の感覚に正直な一部の「感性人間」たちは、すでにそのことを感じ、我知らずに友愛社会の顕現に向けて動きはじめています。
理屈はともかく、このことをスッと理解できる人は、ここでいう「感性人間」です。
スピリチュアルを超えた宇宙自然の精神意識世界と、何らかのコンタクトをしている可能性があります。
「何、書いているか分からない」、「何、バカなことを言ってるの?」という方は、それでもかまいません。
いわば「常識人間」だからです。
もちろん、両方を兼ね備えた「霊識人間」がベストです。
もはや、かつての双魚宮時代とは異なります。
これまでの常識は、個人は個人、世界は世界、無関係でバラバラか、または、個人は家長や上司や国家に従属するといった「支配・被支配」の対立二元論的な関係でした。
それが今は、権利において「平等」になり、意識するしないにかかわらず、今後は、「共鳴関係」へと進んでいきます。
心と体、意識と実態、見えない世界と見える現実世界は、ますます密接に共鳴する時代へと進んでいるのです。
現状を変えようとするなら、まず意識を変えれば、それが早いのです。
心と体も、個人と個人も、個人と世界も、すべては共鳴し、感応し、関係する世界(道)が開かれていることを知ることが重要です。
宇宙自然意識世界との共鳴は、個人にとどまることなく、社会や国家や世界とも関わり、動かしていくことが不可能ではなくなっています。

One-Point ◆ 宝瓶宮時代のインフラ(社会基盤)であるネットの世界においても、個人の言動が世界を動かすことを可能にしました。念のため書き添えておきますが、旧い意識のままの人々や、旧い国家体制においては、魚宮や海王星の新しい象意はストレートに出るとはかぎらず、従来どおり、「霊肉二元対立」として残りやすいのも、また意識のなせるわざです。


「結果」を予測しても、意味はない

●宝瓶宮占星学は、「当たる・当たらない」を重要視しません。
そのような結果は、結局のところ、個々人の自由な意志や行動によってもたらされるのが正解だからです。
占星学は、「吉凶」や「結果」を左右するものではなく、ディレクションを提示するものです。
起こる起こらないに関わらず、ディレクションに対してどう意識し、対応していくかが重要です。
また、起こったことに対して、どのような将来ビジョンをもってとらえていくかが、今後の運勢を左右し、重要になっていきます。


《 「組織運営変革の深化」のディレクション 》

「組織運営の変革」ならびに「第一次産業の変革」のディレクションは、「近未来予測=実際編」でもお届けしたとおり、2006年から始まりました。
すでに5年近く経ちますので、具体例を挙げなくても、国内においては、立法・行政・司法の三権に関わる組織運営体制の変化や、石油・ガソリンなど鉱業・漁業・農業をめぐる常態ならざる変化をみれば、いくつも思いつくはずです。
これは、約20年近く続くディレクションです。
それが、さらに激化する動きが、国内外において生じます。
そのディレクションを、「組織運営変革の深化」と名付けました。
本格的には2012年秋以降ですが、早ければ来年2011年末から、そのディレクションの影響圏に入ります。
これは「組織運営の変革」ならびに「第一次産業の変革」のディレクションが、深刻さを増し、同時に真実や真相を究明する方向に大きく動いていくキッカケとなるディレクションです。
それは、ある意味、「組織運営の変革」の最初のピークとなるものです。
あえて参考に、代表的な出来事を挙げておきます。
◆ 「組織運営変革の深化」による体制変化
「組織運営の変革」は、日本では政治をめぐる構造変化が起こり、国家体制や憲法を含めた根本の国家ビジョンが問われていきます。
それは日本にかぎらず、世界においても、同様です。
北朝鮮や中国など、後進的意識国家の体制変化や激動もありえます。
要は、宝瓶宮時代の社会態勢に遠い国ほど、深刻になるのです。
しかし、現実的にはまず、中国の覇権がピークを迎えることでしょう。
そのピークは同時に、体制変化の始まりとなるのですが、ここでは詳細には触れないでおきます。
◆ 「第一次産業変革の深化」による究明と再生
「第一次産業の変革」は、エネルギー産業をはじめとする鉱業、農業、漁業をとわず、根本からの対応が見直されていきます。
その結果、ことの真相が究明されて、やがて「第一次産業の再生」につながるプロセスを歩みはじめていくことになるでしょう。

これらは、「宝瓶宮時代の意識の目覚め」や「新しい国家構想や将来ビジョン」のディレクションとも関わって起こるものです。
いわば、新しい意識の目覚めに基づいて、社会の将来ビジョンが交錯します。
会社とは何か、国民中心の社会はどうあるべきか、あり方や仕組みが、根本的なところから見直される方向に動いていきます。
また、国家(憲法)をどう建て直すか、世界はどうあるべきか、今までになく、それらの「本質」が問われていくことになります。
誰が「リーダー」かということも同様です。
リーダーと聞いて、単に「政治家」や「権力者」、「ワンマン・タイプ」を想起したのであれば、意識のチェックが必要かもしれません。
宝瓶宮時代とライフスタイル」や「宝瓶宮時代と個性創造」に書いたとおり、宝瓶宮時代は国民一人ひとりが時代の主人公でありヒーローとなっていく時代です。
「組織運営変革の深化」のディレクションは、これらすべてが共鳴的に関わり、根本的な課題や出来事として生じてきます。

One-Point ◆ 独裁的な体制は、国家や宗教といえども、今後は崩壊していくのが歴史の必然です。そう遠いことではありません。そのような現実の態勢が、どう動いていくのかは、一人ひとりの見えない意識の深層世界が、個人や国家の壁を超えて共鳴し、感応し、関係していくことによって起こりえます。





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