宝瓶星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―
HOME > [解説]ホロ&チャート Part2:“モンスター”井上尚弥
[解説]ホロチャートのPart2です。
個人のホロチャート解説と事件や事故などの解説を分けました。
事件などホラリー解説は実例[基本三数リ-ディング]です。
●第1稿 : 2025年 5月21日アップ
「井上尚弥? 誰それ?」
知りません、よく分からないけど軽量級ボクサーで無敗の4団体統一チャンピオンです。
一見、どこにでもいそうなボクサーらしからぬ“きれいな顔”の32歳、好青年に見えます。
ボクサー特有のぼこぼこした面構えではないし、タトゥーもない。
「ほんとに強いの?」と侮られがちですが、興味本位でソーラー・チャートを出してみて納得しました。
●井上尚弥(いのうえ なおや)
1993年4月10日生まれ。神奈川県座間市出身。
大橋ボクシングジム所属、プロボクサー。スーパーバンタム級。
現在、WBAスーパー、WBC、IBF、WBOスーパー、世界スーパーバンタム級統一王者。
もし、同じ階級だったら誰がいちばん強いのかを推し量る「パウンド・フォー・パウンド」で、日本人で初めて1位をとっています。
現在の戦績は、30戦30勝(27KO)無敗。
軽量級でこのKOの多さは異常で、ベビー級のパンチ力、また並外れたテクニックを持っていることを意味します。
知らない方も多いと思いますので、分かる範囲でご紹介してみます。
詳しくは存じ上げませんが、たとえて言えばボクシング界の「スーパー・ヒーロー」です。
「またまた、大袈裟な」。
甘いマスクの大リーガー大谷翔平ほど有名ではないのでそう思いますよね。
スーパー・ヒーローなのは、軽量級ながらKO(ノックアウト)と無敗の戦績をみれば分かると存じます。
たとえば、一度もダウンを喫したことがない通算27度の防衛14年間無敗を誇る世界チャンピオンを相手に、わずか第2ラウンド3分1秒でKO勝ちを収めています。
早い話が、彼と対戦すると、数々の連戦連勝のチャンピオンが弱く見えるのです。
ふつうの好青年に見えて実はスゴイのが井上尚弥だと気づきます。
One-Point ◆ はっきり書きます。素人目にはぜんぜん強く見えません。並のボクサーもそう見えているようで侮ります。ところが伝説的なチャンピオン・クラスは井上尚弥のファンになるほど、ボクシングを知り尽くしたプロほど評価が高いのです。
●ボクシングはシロウトなので、「口を出すな」と言われそうです。
ですが、ホロスコープの解釈なら負けません。
こちらもプロなので、彼の超一流ボクシングをホロスコープから解釈させていただきました。
以前、ご紹介したなでしこジャパンの司令塔「長谷川唯のソーラー・チャート」も同類でした。
彼女の「火星」は「天王星」と、井上選手の「火星」は「冥王星」と三分(トライン=120度)です。
前者は人の意表を突くトリック・プレイに長け、後者は爆発的な集中力で相手を倒しにかかることが象わされています。
ということがありまして、弱そうにみえるのに、一体どこに強さが秘められているのか。
ボクシングに興味はありませんでしたが、ホロスコープにはどのように象われているのか、ちょっと覗いてみることにしました。
なるほどね、両面性を持っているのね。
優しさの半面、理性のある“凶暴性”もありました。
One-Point ◆ 出生時間が分からないので、太陽をASC(Ascendant:アセンダント=上昇点)の位置におくイコール・ハウス(ハウス・ホイール)でのソーラーチャートです。度数の時刻は誕生日当日24時間の度数を記した動きの早い「月」を除いて、日の出の時刻です。
何で強そうに見えないの?
ボクシング的に申し上げますと、防御スキルが一流なので、顔にダメージをもらうことが少なくボクサーらしからぬきれいな顔をしているからです。
一方、ホロスコープから申し上げますと、「月」と「金星」の三分(トライン=120度)を持っていますので、“優さ男”や“人気運”もある良識人です。
「!」、いえいえ見た目に騙されてはいけません。
スポーツマンにはベストとなる「火星」と「冥王星」の三分=120度もお持ちです。
こちらは運動(スポーツ)に秀でているだけでなく、戦闘能力を備えていて、キレたら怖いんです。
One-Point ◆ ですが、「水星」と「冥王星」の三分=120度もあり、知性が高く良識があり、井上に常識外れの無礼を働かなければ、キレたりすることはありません。「冥王星」は“両極端”で、一見、おとなしくても内面に強い情動を秘めていますので、大爆発すると徹底的にやり返します。
彼の「水星」は「火星」とも三分=120度で「冥王星」とも三分=120度です。
「水星/火星/冥王星」の大三角(グランド・トライン=120度×3)が形成されています。
簡単にいえば、“運動知性”に優れた究極ファイターです。
なのでダウンをしても、クールにどうしてパンチを喰らったのか、その場で分析し、ダメージの回復を図って、カウントエイトまで休んで立ち上がる理性を失いません。
そして、立て直してからが井上尚弥の本領発揮です。
高い“運動知性”で、その後の戦い方を即座に組み立て直し、「火星」と「冥王星」の三分=120度による“高い運動能力”と、負けん気の強い“戦闘能力”と“リベンジ精神”を爆発的に発揮して、本気になり計算して倒しにかかります。
One-Point ◆ 怖いですよ。ひ弱そうな優さ男の好青年と思っていたのに、スイッチが入るとイージスのように防御と攻撃能力をコンピューターのように発揮して、容赦なく立ち向かってくるのですから。倒すか倒されるかで、結局、全員が井上に倒されています。彼が“モンスター”と呼ばれるゆえんです。
ということで、井上尚弥の出生時間は午前中です。
???
「なんやねん、急に」と思われるでしょうが、出生時間が不明なために、蠍宮28度〜射手宮12度の範囲内にある「月」が、蠍宮25度Rの「冥王星」と合(コンジャクション=0度)をとるには、射手宮8度までの「月」で、その場合、午前中の生まれになるということです。
許容度数(オーブ)10度をとった場合はそうで、「月」と「冥王星」が合=0度でないと上述のようにはなりません。
ということで、「井上を怒らせるな」とか、「井上を挑発するな」とか、「倒すときには1発で決めろ」などと言われるのは、不死鳥のように蘇る象意や、大爆発を象わし容赦なく相手を倒す「冥王星」が活性化している井上尚弥だからです。
そのうえ、戦闘的な「火星」が共鳴する牡羊宮生まれ(太陽)ときては、戦うために生まれてきたような運勢を持ちます。
One-Point ◆ 事実、今月5月にラスベガスで行なわれたメイン・イベントで、2ラウンドで大番狂わせのダウンを奪われつつも、カルデナスに8回レフェリー・ストップのTKOで倒したあと、記者会見でのことです。「ボクが(リング上で)殴り合いが好きだって分かったでしょ」と語っています。