宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

宝瓶宮時代の女性像
―社会風潮を読み解く―

社会風潮を読み解くの最初は、「宝瓶宮時代の女性像」をお届けいたします。
これまで約2,160年間続いた双魚宮時代の女性たちの意識や生き方や立場は、
宝瓶宮時代に入るとどう変わっていくのかというお話です。

自己犠牲の生活から自由でボーイッシュに変わる女性たち

まあ今の時代の若い女性たちを見れば、おおよその検討はつくと思います。
簡単に言えば、魚宮生まれの女性らしい「情深い」女性から、水瓶宮生まれのボーイッシュで「クール」な女性に大勢が変わっていくということなんですけど…。


かつての美人画

●一昔前の美人画。みんなしもぶくれですよね。双魚宮時代は、こういった色白で柔肌、おちょぼ口の女性が美人とされたからなんですよね。

《 自己犠牲に生きた女性たち=双魚宮時代の女性像 》

これまでの約2,160年の間、女性たちは好むと好まざるとにかかわらず、「自己犠牲」や「奉仕」といった従属的な生き方を、当然として受け入れざるをえなかった時代でした。
それは、この約2,160年間が「双魚宮時代」だったからです。
分かりやすく言えば、大半の女性は、現実よりも感覚の世界という双魚宮(魚宮)の影響圏の中で生きてきた、ということです。
しかし、ここ360年ほど、新しい「宝瓶宮時代」の影響が現れてくるにしたがって、宝瓶宮(水瓶宮)の象意である「自由」を、女性たちは得てきます。
次第に精神的な自由を得てきた女性たちは、従属から自立へと、そのライフスタイルを転換しているのです。

One-Point ◆ 今はもう、宝瓶宮時代の影響圏にありますから、女性もずいぶんと変わりました。でも一昔前の日本を見るとよく理解できるでしょう。イジメられても虐げられても、「女は、夫や子供や社会のために喜んで生きていくのよ」といった、男性にとっては都合のよいメンタリティーを、当然のこととして持っていました。それは「自己犠牲」や「奉仕」が、魚宮の女性に見られる美しい象意だったからです。

《 自立する女性たち=宝瓶宮時代の女性像 》

新しい宝瓶宮時代になると、女性たちは、驚くほど変わっていきます。
男のために「奉仕」や「自己犠牲」なんて、「何やっているのよアホらし」、「対等よ、対等」といった男女平等が当たり前の価値観になりました。
かつての「ウーマンリブ運動」や「女性解放運動」は、女性たちが宝瓶宮時代の生き方へと移行していく走りだったのです。
フランス革命のモットー、「自由・平等・博愛」は、宝瓶宮時代の象意の一つなのです。
でも、本当に宝瓶宮時代の影響を受けた女性たちは、とてもクールなので騒いだりはしません。
あくまでも自由でマイペース。世の中が勝手に変わっていくのを傍観しています。
そのせいか、かつてはアヒルのように唇を尖らせて「ガァガァ」おっしゃっていた田嶋先生の姿を、最近は、あまり見かけなくなりました。認められた余裕でしょうか。
男女平等なんて当たり前。女性独自の個性を発揮して、これまでの時代になかった女性の特性を生かしたビジネスや、ライフスタイルが発展し、定着していきます。
男性とは一味違った本当の個性的で自由な女性実業家が現われてくるのです。
それらは宝瓶宮時代の一つの楽しみでもあります。

One-Point ◆ 女性の自立は、まだ緒についたばかりです。自由や平等には、それだけの見識や責任が伴います。ただ男性と同じ見識や責任で勝負する必要はありません。女性の個性を活かしてこそ、宝瓶宮時代の女性として社会的地位が向上していくのではないかと思います。とはいえ、その正しい特質は、女性が自らの手でつかみとるしかないでしょう。

《 双魚宮時代の女性と信仰 》

話を戻して、双魚宮時代の女性たちの自己犠牲や奉仕の相手が、夫や子供ではなく、神様だったり、イエス様だったり、新興宗教の教主様だったりすると、双魚宮時代の女性たちは、修道女(シスター)や尼さんになって、貧しい人々に助けの手を伸べたマザー・テレサのように素晴らしい女性も出てきます。
一方で、カリスマ教主やエロ教主に騙される女性信者や会員も出てきます。
西洋占星術では、「女性」→「性・情念」→「信仰」は、同じ水のグループ(蟹宮、蠍宮、魚宮)に属する象意なので、矢印のようなサイクルのパワーが双魚宮時代の影響下においては自然と働いているのです。
それゆえ多くの高等宗教では、逆に、性を戒めの対象とせざるをえませんでした。
こういった社会に奉仕する双魚宮時代の女性たちから、クールな宝瓶宮時代の女性たちを見ると、「私の素晴らしい精神が分からないの? 子供ねぇ」となります。

One-Point ◆ 「宝瓶宮時代」の項で述べたとおり、「宗教」は、双魚宮時代の重要な象意です。宗教だけでなく、「思想」や「芸術」も、双魚宮時代の象意だと言ったら、あなたは驚かれるでしょうか? 現実よりも「夢」や「幻想」に属するものの多くは、海王星が影響しています。海王星は魚宮(双魚宮)の象徴星(主星)だからです。ちなみに魚宮の副星は、「哲学」の星・木星です。


ボーイッシュな現代の美人

●現代の美人ってこんな感じでしょうか。人によって違うでしょうけど。昔に比べてボーイッシュですよね。そしてヒューマンな(人間らしい)感じがします。服装も自由ですよね。

《 両時代にみる「美人像」と新しい女性像 》

平安時代や江戸時代の「美人画」を見ると、しもぶくれの丸っこいふっくらした女性が「美人」として描かれています。
「なんでこれが美人画なの? ホントに美人? どこが?」と感じていた方も多いと思います。
それは双魚宮時代に理想とされた魚宮型女性像だったからです。
西洋の聖母マリア様やルネサンス期の美人画を見てもそうですね。なぁ〜んか肉付きがいいんですよね。
魚宮の影響を受けた人の容姿も、あまり背は高くなく、色白のポッチャリ型が多いことからも、それは理解できます。
しかし今後、それらが「女性らしい」というイメージは、崩壊していきます。
宝瓶宮時代には、卵型の顔立ちで、やや「ボーイッシュ」なヒューマンな姿形が、美人としてグラビアを飾るようになってきます。
星座のみずがめ座は「水瓶を持った少年」で表され、サイン(星座宮)である水瓶宮は「少年」を象徴します。
たとえば、宝塚の男役みたいな女性が、宝瓶宮時代の美人としてもてはやされるようになるでしょう。 そういえば、男性も年のわりには若々しい(ボーイッジュな)人が増えたと思いません?
少女は、個性的でどこかボーイッシュなファッションや生き方が、カッコ良く見えるようになります。
妙齢の女性は、男性と対等にクールに渡り合う、少年のような夢を持ったキャリアウーマンが憧れの(通常の)生き方になります。
母親は、親子というより、兄弟や姉妹のような「友達親子」や「友達夫婦」が、目標(標準的な家庭の在り方)になっていきます。
宝瓶宮時代が進むと、家庭に縛られず、情にとらわれないクールで自由に生きる女性が、「女性らしい」という評価に変わっていきます。信じられますか?
すべての女性がそうなるわけではありませんが、社会風潮はそうなっていきます。この時代に生きるかぎり逃れることができません。

One-Point ◆ 女性たちが新しい宝瓶宮時代の女性像へと大きく意識転換していくのは、いくつか時期があります。最近では2003年〜2010年の間、つまり今です。この期間、魚宮と水瓶宮の象徴星がお互いに相手の星座宮を運行しています。占星学用語では「ミューチュアル・リセプション(ミューチュアルレセプションとも)」と呼びますが、両者の意味が交流すると理解されます。これは女性像だけではありません。双魚宮時代から宝瓶宮時代へ改革のターニングポイントの一つがこの期間なのです。


世界人口の増加と人口爆発

●西暦0年3億人だった世界人口は、1500年5億人、1804年10億人、1927年20億人、1960年30億人。現在は65億人で、微増に転じています。
人口爆発は産業革命が要因という見方があります。 占星学的には、人口爆発の始まりが、「海王星」の観測(1795)や発見(1846)と重なり、宝瓶宮時代の到来ととも止まりつつあるのが面白くありません?

《 多産系から少子化へ人口変化 》

そうそう、魚宮生まれの女性は、多産系であるということも特徴です。
ですから双魚宮時代には子供がどんどん増えて、世界人口の増加問題が危機感をもって騒がれたものです。
なぜ多産系になるのかといえば、求められれば拒めないのが魚宮の影響を強く受けた女性の特徴だからです。ついつい可愛そうになって「奉仕」の気持ちで受け入れてしまうのです。
しかし、昨今の少子化にみられるように、宝瓶宮時代の影響が早い先進国や水瓶宮の象意を持つ国々では人口が増えません。
宝瓶宮時代は、「子供は、せいぜい一人か二人でいいわ」という価値観が強くなります。 それは、育児に縛られたくないという思いと同時に、理想とする世界的な友愛精神に基づく社会が、実現していないからです。
少子化を解決する手だては、水瓶宮が理想とする世界的な友愛精神に基づく平和社会が築ければ解決します。
それまでは国家的・社会的・地域的に子育てや教育を支援する精神的なシステムを構築するしかありません。

One-Point ◆ 子供の教育も変わってきます。子供の自由と個性を尊重しつつ、放任主義に近い自由主義教育が主流になります。もしかして、「不登校」や「登校拒否」は、その前兆かもしれません。宝瓶宮時代の影響下に生まれた子供たちは、その新しい感性でもって、今の画一的な学校教育に素直に拒否反応を示しているのではないでしょうか。

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