宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

西洋占星術師の見分け方
―バックボーンが基礎―

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西洋占星術で見てもらうときに、どんな西洋占星術師を選ぶかは重要です。
ふつうは「当たるか、当たらないか」を基準にしやすいのですが、止めましょう。
必要な条件の一つではありますが、絶対的な条件ではありません。

本物の西洋占星術師は「占い」だけに頼らない

占い師

●第1稿 : 2006年01月30日アップ
●改訂稿 : 2008年05月03日アップ

ここ最近で、最も知られた占い師といえば細木数子氏でしょうか。
六星占術は大味で、たいしたことないのですが、細木氏はバックボーンを持っているのです。それゆえ六星占術が大味でも、アドバイスができるのです。
同様に、西洋占星術師を選ぶときに、単に「当たるか、当たらないか」を判断の基準にすると、西洋占星術に限らず、そこには大きな落とし穴が潜んでいます。

《 西洋占星術師はバックボーンが重要 》

「当たるか、当たらないか」を判断の基準にしてはいけません。
ある条件のもとでは、人は「信じ込んでしまう」要素があるからです。
評判の占い師や西洋占星術師から、「あなたは、近々こういうことが起こります」と言われたとき、それに似た出来事が起これば「当たった」と思い込んでしまいます。
すると、そこから前向きに進んでいく姿勢が止まってしまう場合があります。
しかし、人生や出来事は、そこで終わりではありません。むしろ、そこから本当の勝負や人生が始まるのです。
では、なにを判断基準にするとよいかというと「バックボーン」です。
バックボーンとは、その西洋占星術師が確実につかんでいる「人生観」や「価値観」のことです。 「何のための占いか?」、といった占いへの認識や見識にもつながります。

One-Point ◆ そういうバックボーンをハッキリとつかんでいる西洋占星術師にみてもらいましょう。そういう西洋占星術師なら、リーディングも深いはずです。でないと、単に金儲けの占い師や西洋占星術師に当たります。「当たる、当たらない」といった、底の浅い回答しかもらえなくなるでしょう。

「胆識」は、元ご主人? の達見

●「儒教」の教えは、高名な儒学者・安岡正篤氏の影響を見逃せません。
細木氏が言う「リーダーには、知識・見識・胆識の三識が必要」という言葉は、安岡正篤氏の達見なのです。
「知識」は「見識」によって活かされます。「見識」も「胆識」がないと世直しにつながりません。
深い見識に基づく正しい信念や実行力、より全体を見通して、自己にとらわれずに判断できる力が「胆識」です。
ちなみに「平成」という年号を奏上したのは、知る人ぞ知る安岡正篤氏です。

《 細木数子氏のバックボーン 》

細木数子氏は、多方面のバックボーンを持った占い師です。
ただし、相応の人生経験をしていますので相当に「したたか」ですよ。
テレビがショーであることなどをすべて承知した上で、番組当初、「あなた、死ぬわよ!」などとわざと言って、注目を高めたり、相手の意識を向けさせているのですから恐れ入ります。
予言にしても、六星占術を根拠にしながらもテレビ向けに面白く言っています。
大方の予想を裏切った予言のほうがテレビ的で面白いのです。
ですから、当たらないことのほうが多いので、深刻に受け止める必要はありません。当たらなくても視聴率は稼げるのです。
売れない芸人の改名にしても、すべてを分かったうえで、したたかな計算から「名前を変えなさい」と言っているのです。
もともと売れていないのですから、万一、改名して売れれば細木氏の評価になります。
そういういろんな意味で、細木氏は現実に即した力量を持った人物です。
「儒教倫理」をベースにしたバックボーンもその一つでしょう。
同時に、人間の心理を見抜く直感力のようなものも細木氏は持っています。 それだけでも、相談に対する回答が十分に行えるほどです。

One-Point ◆ あるテレビ番組で、細木氏が「占っている」のを見ていた若い女性アイドルが、「占いじゃないじゃん!」と思わず、正直な本音をもらしました。そのとおりなのです。細木氏の見識に、占いは必要ないほどなのです。

《 六星占術を使わなくても占える? 》

ほかにもあります。
細木氏は、中国五術のうち「命(占い)」だけでなく、「相」も観ることができますから、六星占術を使わなくても、人生経験とバックボーンやこれらを照合すれば、人を驚かせるくらいのアドバイスは可能なのです。
あるとき、細木氏が女性タレントに対する占いを始めようとしたときに、男性の司会者が「女性タレントの生年月日は、あてにならないんじゃないですか?」と言いました。
細木氏は、すかさず「だから生年月日は参考にしていない」と言い切ったのです。
「やっぱりな!」と思いました。「オイオイ、それは六星占術で占っていないということだよ!」と、思わず心の中で突っ込んだものです。
でも、それでもいいのです。
プライベートでみる場合なら、ホントの生年月日を聞き出して六星占術も使っていることでしょう。
何を言っているのかお分かりですよね。
これらは細木氏のバックボーンが、人並みはずれているという証明にほかなりません。

One-Point ◆ 素晴らしい一面もある「儒教倫理」ですが、そこに拘泥(こうでい)すると宝瓶宮時代の流れに逆行して、発展性がなくなり、単なる守旧に陥ってしまいます。「儒教」は、個性の発揮や新しい時代への適応や改革といった面に対して、大きな弱点を持っているのです。これは当ページの本題ではないので、またの機会にしましょう。


「信じる」ことの効果も一利あり

●少し難しいのですが、信じることが、必ずしも悪いとはかぎりません。
何かがあって気にしすぎているとき、開運グッズを持つことで、自分が前向きな明るい気持ちになって行動できるなら、そのほうがいい場合もあるのです。
「気に病みすぎる」と、それをバネにできないかぎり、思った以上にマイナス面が大きいものです。それは運勢的にも、健康上にもよいとはいえません。
排他的や独善的にならず、明るく朗らかに人に対する感謝の思いをもって過ごせるのなら「信じる」ことも一概には悪いとはいえません。

《 バックボーンなんて分からないという場合 》

さて、西洋占星術でみてもらおうとする場合、その西洋占星術師が「どんなバックボーンを持っているか見抜けないし、分からない」という方に、簡単な判断方法をお教えしましょう。
まず、絶対に避けなければならないのは、恐怖心をあおる占い師や西洋占星術師です。
かつての「天中殺」や「ノストラダムスの大予言」、また「大殺界」などは、「そこから逃れたい!」といった恐怖心に似た人間心理を誘発し、注目を集めてブームになりました。
でも、結果はどうでしょうか?
「天中殺」の和泉氏は予言が当たらなかったため、自ら占いをやめました。大西洋占星術師といわれた「ノストラダムスの大予言」は何事もなく1999年を過ぎました。
細木氏の「大殺界」は…。
人は、恐怖心に陥っているときは、自分では気がつかないのですが一種のパニック状態です。正常な判断ができなくなっています。
恐怖心や不安感は、けっして良い結果を生みません。占いにかぎらず、そういう思いが自分の心に起きたときは注意しましょう。
ただ、占い師や西洋占星術師が最初から恐怖心をあおってくるとはかぎりません。
最初はホメたり、心地よいことを言ったりして、警戒心を解く場合もあります。
そして、心を開いた頃合いを見計らって、「だけど…」といった感じで、徐々に不安や恐怖心を感じさせる占い師がいます。
そんな占い師や西洋占星術師に、「今のままでは不幸になる!」とか「死ぬわよ!」と言われて、気づかないうちに心理パニックに陥ってしまうと、相手の思うツボです。
占断結果よりも、自分自身の心の持ち方のほうが重要なことを知っておいてください。
では、どんな占い師や西洋占星術師を選べば良いのかというと、占いの途中や終わってからになってしまいますが、なぜか心が明るくなる、前向きな気持ちになれる占い師や西洋占星術師を選ぶことです。
見えない世界や人生に対して、畏敬の思いや勇気が湧き起こってくる占い師や西洋占星術師なら、なお言うことはありません。

One-Point ◆ 占い館や占い師の前に立ったとき、嫌な感じがしたら、入らないことです。占いの途中でも同様です。また、占い師や西洋占星術師に「凶意」を言われ、その解決方法として、お払いグッズやいろんなものを勧められたとしても、その場で簡単に買ってはいけませんよ…(笑)。

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