宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―
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あなたは「西洋占星術」や俗にいう「星占い」をどこまで信じていますか?
少しでも当たっている部分があると、信じたくなるのが人情です。
そういうあなたは一般にいわれるところの「いい人」なんでしょうね。
●アップ更新履歴●
2006.04.10 初回アップ
2006.05.18 改訂版アップ
「西洋占星術なんて、まったく信じていない!」、それはそれで問題ありませんよね。
信じる信じないは、個人の自由ですから、それでいいのです。
「西洋占星術は、遊び程度で楽しんでいる」、いいですね。何も申し上げることはありません。
「私は、西洋占星術を信じているので、気になる!」、…困りましたねぇ(笑)。
最初に結論を申し上げましょう。
今の多くの西洋占星術は、真剣に信じすぎないほうがよいのです。
西洋占星術は、素人でもそこそこ「当たる」部分があるからです。
あまり当たらないのであれば、慎重になるので心配ありません。
でも、素人でも当たる部分があるから信じるのですが、プロでも当てることのできない部分のほうが、西洋占星術をはじめ占いでは重要なことが多いのです。
ですから、当たる部分だけで信じてしまうと、間違う可能性を残してしまいます。
もう一つ、真剣に信じないほうがよい一番簡単な理由を申し上げましょう。
ふだん目にする占いの多くは、不特定多数の人を相手にしているからです。
テレビや新聞の「今日の運勢」は特にそうですね。
編集制作スタッフが適当に書いているものさえあります。
生まれ月(太陽のある星座宮=サイン)だけをとって「今日の運勢」は…、めちゃくちゃ無謀ですよね。
それを信じたいのが「占い」の魅力なのでしょうが…。
One-Point ◆ ○○座というだけで、今日一日に何が起きるか判断するのは、たいへんな無理があります。ちなみに、「○○座」と呼ぶのは間違いです。正しくは「○○宮」なので、以下、宮または星座宮と書きます。○○宮の人全員が、同じ出来事に同時にあうことは、まずありません。とはいえ、一部がたまに当たったりするから困るのです。(笑)
●ひまつぶしにサイトをクグっていたら、次のような記述を見つけました。
《星占いは、当たるのか》
正直言って、(中略) 雑誌の「星占いによる運勢」欄は、ほとんど見ません。
(実は、書いたことはありますが・・・書いてる本人が、信じていなかったりする。(^ ^ ;;; ) まあ、自分の人生を、星に握られてなるものか・・・というワガママがあるのかもしれませんね。―――
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ホント正直な方です。(=^_^=)
私もある日刊紙の担当者から、最後は「テキトーでいいから書いて…」と何度か要請されましたが、当然、無謀なのでお断りしました。
真剣に信じないほうがよい第二の理由を書きましょう。
プロの西洋占星術師が週刊誌や月刊誌に「○○宮の運勢」を書けば、めちゃくちゃ当たるかというと、必ずしもそうはならないものです。
ヘタするとあなたの身近なアマチュアのほうが、あなたにとってはよく当ててくれる場合があります。
理由は簡単です。
あなたの身近なアマチュアは直接、あなたのホロスコープ(出生天球図)を作成して判断できるからです。
ところが、プロの西洋占星術師に直接みてもらう機会がなく、不特定多数を相手に書かれた記事の場合は、○○宮といった大雑把なくくりでしか書けません。
太陽サイン(生まれ月)という一部分の情報のみで占う専門家の判断に頼るか、あなたのホロスコープ全体の情報を知っている身近なアマチュアの判断がより正しいかということです。
どんなにプロの西洋占星術師でも、情報が乏しければ、正しい占断は困難です。
One-Point ◆ 昨今は、西洋占星術の大衆化とインターネットで情報が得られるようになった分、プロとアマチュアの差が縮まったように感じます。この前(2006.5)も著名な西洋占星術研究家のTV番組(昼の特番)があって「カリスマ」とか書かれていましたが、彼は少ししか映されておらず、その内容は平凡でした。
●双魚宮時代の西洋占星術は、どちらかというと「個人を占うホロスコープ」として発展してきた歴史があります。
十把一からげにして不特定多数向けの星占いや西洋占星術を書くこと自体が、それに反しているのです。
そのことの意味を理解すれば、個々人のホロスコープを作成して判断するのが、西洋占星術の活用法だと分かるでしょう。
※ただし、本来の「占星学」は、個人を占うだけに納まるものではありません。
次は、プロや西洋占星術に詳しい方でも陥る間違いです。
「太陽サイン(生まれ月)だけでなく、生まれた時間と場所まで見なければ、あなたの本当の運勢は分からない」という言い方をされるプロの西洋占星術研究者がいます。
西洋占星術の仕組みや理論から、そう言うのです。
それは西洋占星術をあまり知らない素人に説明する場合にのみ有効なお話です。
本当に「生まれた時間と場所」が分かればすべてが分かると考えているなら、本物のプロではありません。
出生時間や場所が分かれば、ホロスコープの情報量が多くなる分、より正確な判断をしやすくなるのは事実です。
しかし、それは西洋占星術(占星学)というプールの中での判断でしかありません。
確かにホロスコープから多くの基礎情報を読み取れますが、現実社会の影響と個人の自由な意志は、ホロスコープが示す内容を超えることができるからです。
たとえば、「星」と「人」との共同作業で、個人や社会は動いている、といえば分かりやすいでしょうか。
これが、西洋占星術を頭から真剣に信じないほうがよい第三の理由です。
One-Point ◆ パソコンに入った西洋占星術のプログラムを読み解けば、過去から未来まで個人や社会の動向が当たるなんて思い込んでいる西洋占星術師がいます。プロなら、まず西洋占星術の影響力の範囲を見極めてから占断すべきですが、そういった大前提を理解していないのです。
●吉座相や凶座相といった「吉」や「凶」、「当たる」や「当たらない」といった対立二元論的な発想は、現実生活における正しい判断を困難にします。
それが「占い」の特徴でもあるのですが、一番の問題点です。
西洋占星術や西洋占星学、また心理占星学を科学的というのであれば、吉凶は間違いなく「占い」の判断であって、決して「科学」ではありません。
本来の「占星学」が占い同様の間違いを犯してはならないのです。
まあ、占いを「信じる・信じない」は皆様ご自身の自由なのですが…。
また、「同じ胎内から生まれた双子でさえも、出生時刻が4分も違えばホロスコープの室(ハウス)が1度違ってくるから、運勢が変わってくる」なんてことを言うプロの西洋占星術師や西洋占星術研究家もいます。
確かに、1度の差を重要視するのは、プロとしては必要かもしれません。
ここで言っているのは、その差以上の要素が、実際の人生や現実社会にはあるよ、ということです。
ホロスコープのリーディングだけでなく、周囲や環境の影響といった他の要素も視野に入れないと、現実に役立つ正しい判断はできません。個々人の運勢を、個々人のホロスコープの中だけで占って「当たる!」と思い込むのが間違いなのです。
考えれば簡単なことですが、こんな簡単なことを認識していないでTVに出るパソコン西洋占星術師もいます。
西洋占星術やホロスコープを「神」のように絶対視して、「西洋占星術信仰」に陥っている西洋占星術師や自称西洋占星術研究家にみてもらっても、たいして実際の役には立たないというところでしょう。
One-Point ◆ 小難しいですよね(笑)。人は、独りで存在しているのではなく、自然環境と関わり合いながら、他の人と関わり合いながら、住む地域や国家や時代の価値観の影響を受けているので、運勢は、個人のホロスコープたった一つの問題ではないということです。
そこそこ極めれば、かなり当たることもある西洋占星術ですが、当てることができない部分だけでなく、逆に「当たる」部分さえ落とし穴になります。
「神」をも超えないかぎり、今の西洋占星術だけで100%当てることはできません。むしろ、「当たる・当たらない」といった意識や考え方自体に注意が必要です。
西洋占星術(占星学)に宇宙的な真理が含まれているのは事実ですが、「真理に近い」ことが、逆に一番の落とし穴になります。
「真理に近い」にもかかわらず、「100%の真理」かのように錯覚すると、例えば、どこかの宗教団体のように、逆に、唯我独尊や独善的になって真理から離れてしまいます。それは、宗教者が最も忌むべき間違った行動ではないでしょうか?
そういうことを分かって、現実の補足手段として西洋占星術を見極め、上手に活用していってほしいものです。
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