宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代のアストロロジー―

23日に順行に戻る土星
[現実転回]
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約半年後の幻想時代の幕引きに向けた黎明のとき

●第1稿 2022年10月22日 アップ。


土星がこの10月23日に水瓶宮18度で順行に戻ります。

“誤魔化すことのできない現実”を象わす土星です。

逆行そのものに意味はありませんが、逆行に転じたり、順行に戻ったりすることで、その後の「星のディレクション」(運勢変化、状況変化)に影響をもたらすことがあります。

では今回、土星が順行に戻ることに何か意味はあるのでしょうか。

ややロングスパンになりますが、第1に牡牛宮の天王星との矩(スクエア=90度)を解消する方向に進み、第2に来年2023年3月の「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションの終焉に一役かうことになります。

《 地球から見た逆行 》

古典占星術において「ディレクション」(ダイレクション)という言葉は、単に「順行」を意味しました。

「逆行」はレトログラデーション(レトログラデ)です。

宝瓶宮占星学で「星のディレクション」というとき、「運勢変化」や「時代変化」また「状況変化」を象わします。

そもそも星は逆行などせず、地球からの見た目で“逆行”するかのようにみえるだけなので、ディレクションしかありません。

それによって、星の象意のあらわれ方が強まったり弱まったりすることが起こります。

土星が実際どおり見た目で順行に戻ることで、今回、象わされていくのは、昨今の厳しい現実が徐々にながら緩んでいく黎明の時代への転換のはじまりです。



One-Point ◆ 一昨年末の2020年12月に木星と大合(グレート・コンジャクション=0度:昔の呼び名)をとったまま、土星が水瓶宮に入宮することによって、牡牛宮をトランシットする天王星との間に、随時ながら矩=90度を形成することが起こるようになりました。現在(2022年10月)は最後の逆行矩=90度で3回めです。


グレート・コンジャクション?

●土星と木星の合(コンジャンクション=0度)を「大合」(グレート・コンジャクション=0度)と呼ぶのは、大昔のお話です。

かつては、太陽〜土星まで肉眼で見える7つの星を用いて、個々人をリーディングしていましたので、約15年前後に一度の両星の合=0度は珍しく、大合=グレート・コンジャクションと特別視されていました。

現在では、18世紀以降、土星外惑星(トランス・サタニアン)が順次発見されたこともあって、もはや古い発想です。


《 現実の地上世界に混乱 》

土星と天王星の逆行矩=90度」によって、現実社会が混濁する出来事が起きます。

土星と天王星は現実に関する正反対の象意(宇宙波動エネルギー)を秘め、それが矩=90度によって立場を異にするからです。

天王星は、現実理想と同時に普段とは異なる突発的な変化を象わします。

そのため“日常生活”を象わす牡牛宮での矩=90度は、平常とは異なる“生きにくい”社会や日常生活がもたらされていくことになります。

そういった2020年〜2022年でした。

One-Point ◆ 水瓶宮の「土星」と牡牛宮の「天王星」のみをみた宇宙波動エネルギーのお話です。変化は世の常で「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションが最後のピークを迎えている昨今は、“分水嶺”の時代で新時代へと流れが変わる転換期ゆえに、もともと状況変化は避けられません。

《 見果てぬ夢と大望と妄想 》

土星がもたらすディレクションを凌駕するのが、土星外惑星(トランス・サタニアン)のディレクションで、天王星、海王星、冥王星によるものです。

土星と天王星の矩=90度のディレクションは、「現実」を共通項にしますので、地上の出来事に直接的に影響します。

古い海王星のディレクションは、その「現実」を誤認させ、“見果てぬ夢”や“大望”といった“妄想”をもたらし、社会を混乱に陥れますので、現実的な象意でなくても逆に侮れません。

実例でいえば、プーチンは、ASC=上昇点(蠍宮)に海王星の下三分=120度のディレクションを受けてきた昨今で、その影響が残り、さらに周辺との関係変化がもたらされるトランシットの天王星の衝=180度のディレクションを受けている真っ最中です。

習近平は、正確な生誕日の確証がとれないのですが、双子宮の太陽に海王星の上方矩=90度のディレクションを現在も受けているか、その影響が残る時期です。

いずれも、“見果てぬ夢”や“大望”や“妄想”による「事実誤認」を招く人生期にあって、プーチンは現実を無視した大望をその“生き方”に、習近平は“対外的な言動”に出しやすい人生期です。

One-Point ◆ 日本のような自由民主主義国家では、国のTOPといえども国民のチェックが働きます。ですが、ロシアや中国また北朝鮮のような共産主義国家のなれの果ての「専制国家」(強権国家)では、TOPの意向や運勢が大きく国策に影響しますので、道を誤ることが起こります。

《 根本から一変させる変革力 》

冥王星のディレクションはさらに侮れません。

ふだんは深く静かに潜行し、あるとき火山の大噴火のように突如として表面化すると、思わぬ方向へと状況を一変させていくことがあります。

その冥王星は、「深層の精神意識の変革」のデレクションを今年2022年から本格化させました。

まだ影響圏に正式に入ったばかりで、緒についたばかりの時期なので、目に見える大きな変化は確認しにくい段階です。

ですが、今後は着実に進行していきますので、あるとき両極端に「深層の精神意識」を変革させて、宝瓶宮時代を実質的にスタートさせていくことになります。

One-Point ◆ 「深層の精神意識」は自覚しにくいものです。そのため、当該デレクションは無自覚のうちに働き、始まったばかりということもあってご認識しにくい現在です。ですが、冥王星は想定外の働きによって状況を根本から一変させていくことがありますので、今後は注視が必要でしょう。

《 土星の順行の今日的意味 》

さて、誤魔化すことのできない現実を象わす土星は順行に戻ったあと、見た目上ながら徐々にスピードを上げていきます。

来年2023年3月に「魚宮」に入宮すると、海王星の共鳴サイン(宮)ゆえに古い“まだ見ぬ理想”や“妄想”を誤魔化すことのできない現実に目覚めさせるディレクションをもたらしていきます。

一方、海王星自身も、魚宮25度を超えて次の「新しい霊性意識の覚醒」のディレクションにうつりはじめますので、非現実的な“夢”や“妄想”といった「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションを一段落させていくことになります。

新しい「海王星」の象意へと、美しい転換のスタートです。

端的に申し上げますと、古い“まだ見ぬ理想”(幻想、妄想)から、新しい“実現可能なヴィジョン”への象意への転換です。

その現実化を、土星とともにうながしていくことになります。

さらに、同じ3月、冥王星が一時的ながら水瓶宮に入宮します。

結局のところ、今月10月23日に順行に戻る土星がもたらす意味は、「歴史の転換点」への黎明で、先頃のラスボス「冥王星」の順行とともに、時代変化をうながしていくものになるでしょう。

One-Point ◆ 一般に「夜明け前がいちばん暗い」といわれます。そういった時代です。かつて「軍拡競争」華やかかりし20世紀の「東西冷戦」の時代、ベルリンの壁がついに崩壊し、「東西冷戦の終結宣言」が出された1989年の“直前”と似た時代の空気感の昨今です。




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