宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

基本三数リーディングの要諦
[ハウス(室)] 
― 基本点は象意の曲がり角 ―

HOMEこちら「講座総合案内所」新企画/12室の住人たち > 基本三数リーディングの要諦


ハウス(室)のスルーは「画龍点睛を欠く」


●第1稿 : 2023年10月13日アップ


ホロスコープ・リーディングに重要な4つの「基本点」のお話です。

ハウス(室)の解釈はもちろん、スルーしてしまうと「画龍点睛を欠く」ことになるポイントが、ASC=上昇点、DES=下降点、MC=南中点、IC=北中点です。

これら4つの「基本点」は“Angle”(アングル:角)と呼ばれ、お肌の曲がり角ならぬ“象意の曲がり角”になっています。

「基本点」をはじめとした12ハウス(室)」は、個々バラバラにとらえるのではなく一連の流れの中でとらえることで真意が見えてきます。

現代占星術が苦手とするハウス(室)の解釈です。

12室の住人たちイメージ


《 “十字路”や“T字路”に相当 》

「基本点」は、高速道路の“インターチェンジ”や一般道の“交差点”に似ています。

そのあとの行先や方向性が変わるためです。

「基本点」の象意は、それまでとは異なりますので、真っ直ぐには進めない“T字路”に近いのですが、新たな次元をもたらす“転換点”ともなっています。

ご参考に、少し専門的なご説明を差し上げます。

4つの「基本点」にはじまる4つのハウス(室)は、今日では言葉が残るのみですが「アンギュラー・ハウス」(Angular house)と呼ばれます。

第1室、第4室、第7室、第10室の4つです。

「アンギュラー・ハウス」と言っても、現代のWEBのプラットフォームや角ばった建築物のことではありません。

ホロスコープの12ハウス(室)の三区分のトップを飾るハウス(室)のことで、“角を曲がる”といった意味を持ちます。

その「アンギュラー・ハウス」の象意を受け継ぎ、“実体化”する象意をもつのが“継承する”という意味の「サクシデント・ハウス」(Succeedent house)です。

第2室、第5室、第8室、第11室の4つが該当します。


One-Point ◆ 重要なのは、どのような“象意の曲がり角”なのかということです。先週アップした新企画講座『12室の住人たち』で詳しくお届けします。何ごとも「最初が肝心」といわれるように、4つの「基本点」は最も影響力が大きいポイントです。



《 基本セオリーとなる象意 》

続けましょう。

最初の「アンギュラー・ハウス」、次の「サクシデント・ハウス」に続く3番手は「カデント・ハウス」(Cadent house)です。

次の“象階”(Quadrant=クワドラント:象限)の「基本点」(象意の曲がり角)への準備となることから、“遠く離れて落ちる”といった揺れ動くような象意のハウス(室)です。

第3室、第6室、第9室、第12室が該当します。

※注)「象階」は当サイトで命名したアストロロジカル・ワードです。一般的には象限(クワドラント)と呼びます。

ご注意いただきたいことを一つ。

何でもそうですが、理論的にはそうでも、実際のホロスコープにおいては象意がいや増しに強調されるケースもある一方、逆にほかの構成要素の影響を多岐に受けて、弱まったり象意が複合的になるケースもあります。

さはさりながら、12ハウス(室)の「基本セオリー」を押さえておくことは重要で、ホロスコープ解釈やリーディングには欠かせない「基本点」になっています。




One-Point ◆ 現代占星術は、理論を捨てて“ホロスコープ占い”になっていることをお気づきでしょうか。19世紀後半に「星占い」から発祥し、星がどのサイン(宮:誤って“星座”)にあるかに偏していて、重要なハウス(室)を忘れた“片輪走行”のようになっています。



《 ホロスコープの要諦 》

古典アストロロジーの理論は「四大元素説」(熱冷乾湿/火土風水)でした。

現代占星術には、“火/土/風/水”といった言葉が残るのみで、「四大元素説」が16世紀に“疑似科学”とされたことから、19世紀後半に理論を捨てました。

「アストロロジー」から「デヴィネーション」(占い)になったのです。

当サイトで申し上げている「基本三数」は、あえて誤解を恐れずに言えば、現代版の「四大元素説」といえる新しい宝瓶宮時代のホロスコープ理論です。

現代の最先端科学が範疇(カテゴリー)とする「物理」を超えた実際の現実宇宙の根幹を解明した数理による法則“宇宙哲理”となっています。

宇宙を模した「ホロスコープ」自体が、心理面や物理面にとどまらず、そうなっているためです。


One-Point ◆ かつて、西洋占星術を学びましたが“挫折”せざるをえませんでした。その後、時代の流れを得て運よく「基本三数」を解明できると、ホロスコープの“秘密の扉”を次々と開くことができました。象意が論理的に分かるようになり、ずいぶんラクになりました。



《 「基本点」は“東西南北”の象意 》

私たちの住む地上は「東/西/南/北」の4数(4方向)から成り立っています。

出生地などの地上の1点(イベント・ポイント)からみた宇宙太陽系との位置関係を写しとった「ホロスコープ」、その基礎の「12ハウス(室)」の「基本点」も同様です。

北緯34度付近に位置する日本から見ると、ホロスコープでは、次のようになっています。

1、「」の地平線上にあたる「ASC」(Ascendant:アセンダント=上昇点)。

2、「西」の地平線上にあたる「DES」(Desendant:ディセンダント=下降点)。

3、頭上の天頂側の真「」の方向にあたる「MC」(Medium Coeli:メディウム・コエリ=南中点)。

4、足元の天底側の真「」の方向にあたる「IC」(Immn Coeli:イムン・コエリ=北中点) 。

One-Point ◆ 上掲の4つの「基本点」をメインに解釈して、アスペクト(位相、座相:局面)などとともに行なうのが「基本三数リーディング」です。もちろん一般的なリーディングも例外ではありません。



かつての四角いホロスコープ

古代のホロスコープ


《 古代のホロスコープ 》

12ハウス(室)の象意は、ホロスコープ解釈を左右する誤魔化せない現実的な象意を秘めています。

あまり周知されていませんが…。

古代ギリシャ時代の「四角いホロスコープ」は、12サイン(宮)がなく、30度ずつに正しく12ハウス(室)が分けられていました。

ただ、天の住所代わりに“星座名”が星の位置として用いられます。

当時は、四分器(しぶんぎ quadrant:象限儀)による地上からの目視による観測だったからです。

近代天文学によって「丸いホロスコープ」が登場して以降、19世紀後半の「太陽サイン(宮)占い」あたりから、12サイン(宮)がメインになったようです。

まるで“疑似科学”とされた古代ギリシャの世界観による12ハウス(室)がメインの「四角いホロスコープ」を忌み嫌い、捨象したかのようです。


One-Point ◆ 仕方ありません。双魚宮時代末期、19世紀後半以降の現代占星術は“まだ見ぬ理想”や“事実誤認”など“勘違い”といった「海王星」の古い象意の“影響下”(支配下)にあるためで避けられない占星術の運命です。




【↑上に戻る】

※当ページの内容は著作権法により保護されております。無断使用はご容赦お願い申し上げます。

Copyright(C) 2005-2023 Aquariun Astrology - Seiji Mitoma All rights reserved.