宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―
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あなたは「西洋占星術」や俗にいう「星占い」をどこまで信じていますか?
少しでも当たっている部分があると、信じたくなるのが人情です。
そういうあなたは一般にいわれるところの「いい人」なんでしょうね。
●アップ更新履歴●
2006.04.10 初回アップ
2006.05.18 改訂版アップ
2023.11.11 全体リライト
「西洋占星術なんて、まったく信じていない!」
信じる信じないは、個人の自由ですから、それでもいいですね。
「西洋占星術は、お遊び程度で楽しんでいる」
はい、何も申し上げることはありません。
「私は、西洋占星術を信じているので気になる!」という方、双魚宮時代もそろそろ終わります。
気をつけられたほうがいいかもしれません。
最初に結論です。
双魚宮時代の終末となった今日、多くの現代占星術は真剣に信じすぎないほうがよいです。
あまり当たらないのであれば慎重になるので心配ありませんが、そこそこ「当たる」部分があるため、気をつけなければなりません。
当たる部分があるからと100%信じてしまうと、実はプロでも当てることのできない部分が占いでは重要なことが多いためです。
もう一つ真剣に信じないほうがよいいちばんの理由は、ふだん目にする占いの多くは不特定多数の人を相手にしているからです。
テレビや新聞の「今日の運勢」は特にそうで、制作や編集のスタッフが適当に書いているものさえあります。
One-Point ◆ ○○座というだけで、今日一日に何が起きるか判断するのは、たいへんな無理があります。ちなみに、「○○座」と呼ぶのは間違いです。正しくは「○○宮」なので、以下、宮または星座宮と書きます。○○宮の人全員が同じ出来事に同時にあうことはまずありません。とはいえ一部がたまに当たったりするから困るのです。(笑)
●ひまつぶしに、かつてサイトをクグっていたら、次のような記述を見つけました。
《星占いは、当たるのか》
正直言って、(中略) 雑誌の「星占いによる運勢」欄は、ほとんど見ません。
(実は、書いたことはありますが・・・
書いてる本人が、信じていなかったりする。(^ ^ ;;; )
まあ、自分の人生を、星に握られてなるものか・・・というワガママがあるのかもしれませんね。―――
*
ホント、正直な方です。(=^_^=)
私もある日刊紙の担当者から、「テキトーでいいから書いて…」と何度か要請されましたが、無謀なので当然、お断りしました。
真剣に信じないほうがよい第二の理由です。
プロの西洋占星術師が週刊誌や月刊誌に「○○宮の運勢」を書けば、めちゃくちゃ当たるかというと、必ずしもそうならないのはご存じの方も多いでしょう。
むしろ、身近なアマチュアのほうが、あなたにとってはよく当ててくれる場合があります。
理由は簡単で、直接、あなたのホロスコープ(出生天球図)を作成して判断できるからです。
ところが、プロの西洋占星術師に直接みてもらう機会がなく、不特定多数を相手に書かれた記事の場合は、○○宮といった大雑把なくくりでしか書けません。
どんなにプロの西洋占星術師でも、ホロスコープ全体が分からなければ正しい占断は困難です。
One-Point ◆ 昨今は西洋占星術の大衆化とインターネットで情報が得られるようになった分、プロとアマチュアの差が縮まったように感じます。この前(2006.05)も著名な西洋占星術研究家のTV番組(昼の特番)があって「カリスマ」とか書かれていましたが、少ししか映されておらず内容も平凡でした。
●双魚宮時代の西洋占星術は、どちらかというと「個人を占うホロスコープ」として発展してきた歴史があります。
個々人を十把一からげにして、不特定多数向けの占い記事を一般大衆向けに書くこと自体が、それに反しているのです。
そのことの意味を理解すれば、個々人のホロスコープを作成して判断するのが正しい活用法だと分かるでしょう。
※ただし、本来の「アストロロジー」は個人を占うだけに留まるものではありません。
プロや西洋占星術に詳しい方でも陥る間違いがあります。
「太陽サイン(生まれ月)だけでなく、生まれた時間と場所まで見なければ、あなたの本当の運勢は分からない」という言い方をされるプロがいます。
西洋占星術の仕組みからそう言っているようです。
それは、素人や初学者に説明する場合に有効なお話です。
「生まれた時間と場所」が分かれば、すべてが分かると考えているなら本物ではないかもしれません。
ホロスコープの情報量が多くなる分、より正確な占断をしやすくなるのは事実です。
“ホロスコープ占い”というプールの中ではそういえますが、現実社会の影響と個人の自由な意志は、ホロスコープが示す内容を超えることができます。
たとえば「星」と「人」との共同作業で個人や社会は動いている、といえば分かりやすいでしょうか。
西洋占星術を頭から真剣に信じないほうがよい最大の理由です。
One-Point ◆ “ホロスコープ占い”となった現代占星術を極めれば、過去から未来まで個人の大半が読めると“まだ見ぬ理想”を抱いている方がいます。それって19世紀に発見された「海王星」の古い象意で、完全な“事実誤認”や“幻想”に支配された“イメージ”です。
●吉座相や凶座相といった「吉」や「凶」、「当たる」や「当たらない」といった対立二元論的な発想は、現実生活における正しい判断を困難にします。
それが「占い」の特徴でもあるのですが、一番の問題点です。
西洋占星術や西洋占星学、また心理占星学を科学的というのであれば、吉凶は間違いなく「占い」の判断であって、決して「科学」ではありません。
それ以上に、単純な“吉凶解釈”を続けていると、我知らずとも占い以外のご判断に偏りが生じることになります。
まあ、「信じる・信じない」は皆様ご自身の自由なのですが…。
よく聞く話に「同じ胎内から生まれた双子でさえも、出生時刻が4分も違えばホロスコープの室(ハウス)が1度違ってくるから、運勢が変わってくる」なんてことを言うプロの西洋占星術師や術研究家がいます。
確かに、1度の差を重要視するのはプロとしては必要かもしれません。
ですが、逆もまた真なりで1度や数度の差以上の要素が実際の人生や現実社会にはあります。
個々人の性質や運勢を1度や数度の差で金科玉条にして占って、「当たる!」と思い込むのが間違いで他の要素も視野に入れなければ現実に役立つ正しい判断になりません。
こんな簡単なことを認識していないでTVに出るパソコン西洋占星術師もいて、そんなホロスコープを“神”のように絶対視して“西洋占星術信仰”に陥っては、たいして実際の役には立たないでしょう。
One-Point ◆ 人は独りで存在しているのではなく、自然環境と関わり合いながら、他の人と関わり合いながら、住む地域や国家や時代の価値観の影響を受けているので、運勢は個人のホロスコープたった一つの問題ではないということです。
【ご参考:“真理”の傍にある落とし穴】
そこそこ当たることもあるのですが、逆に落とし穴を生むことがあります。
「神」をも超えないかぎり、理論のない主観解釈の現代占星術で100%当てることはできません。
むしろ、「当たる・当たらない」といった意識や考え方自体に注意が必要で、本来のホロスコープには宇宙的な真理が含まれているのは事実ですが、それゆえ真理に近い部分が逆に一番の落とし穴になります。
何をもって真理とするかも重要ですが、“真理や真実に近い”というだけにもかかわらず、100%の真理かのように錯覚すると、例えばのお話ですが、どこかの宗教団体のように逆に唯我独尊や独善的になって、真理から離れてしまいます。
それは、宗教者が最も忌むべき間違った行動なのですが、そういったことも踏まえて、現実の補足手段として見極め、上手に活用していってほしいと考えます。
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